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[Ⅶ-22] 継続情報<震災・地震/火山/氾濫>ストレスとトラウマ、命と心を守る

<nikkei TRENDYnet>震災被災地で感じる被災地内外の“情報ギャップ”を埋める必要性

 
 <ニューズウィーク日本版>「時代閉塞の現状」を考える <アゴラ>人命尊重には、原子力は捨てられない
5月11日(水)11時22分配信

 東北地方を中心に大規模な被害を与えた東日本大震災は原発事故をはじめ、今なお収束の兆しが見えない。そこで、被災地である地元を訪れた印象から、安否確認など緊急を要する災害時の情報伝達にはどのような要素が求められるかについて改めて考えてみた。
 東北地方を中心に、非常に大規模な被害を与えた東日本大震災は、原発事故をはじめ、今なお収束の兆しが見えない。そこで、被災地である地元を訪れた印象から、安否確認など緊急を要する災害時の情報伝達には、どのような要素が求められるかについて改めて考えてみた。

被災地である地元は意外と“普通”だった
 筆者の地元は、東日本大震災の被災地の1つでもある福島県郡山市にある。福島県といえば、地震や津波による直接的な被害だけでなく、いまだに収束の兆しを見せない福島第1原子力発電所の事故と、それによる放射能漏れの影響によって、今なお深刻な被害を受けている地域だ。その中でも郡山市は、内陸部であるため、津波こそ受けていないものの、地震による被害は比較的大きい。また、避難対象地域外ながら、放射線量が高い地域の1つにもなっている。
 こうした状況にあることから、地元に関する情報を各種メディアやインターネットで収集してみると、おおかた避難所で避難している人々に関する話題や、原発事故関連、放射能に関する話が大半を占めていることが分かる。そうした情報から、筆者も地元の状況を大変危惧しており、ようやく休暇をとることができたゴールデンウィークの連休を使って、地元へ向かうことにした。
 だが、郡山で見た風景は、「地震や放射能に日々怯えながら暮らす人々と人影の少ない街の光景」……というわけではなかった。連休ということもあって駅前には多くの人が歩いているし、車の流れも従来通り。また、スーパーやレストランに行けば、多くのお客さんが買い物や食事をしている。ごくごく日常的な街の姿に戻っていたのである。
 無論、地震の影響で瓦が落ち、ビニールシートがかけられた状態のままの家が多数散見されたほか、建物の損壊により、大型スーパーや工場が営業停止、または縮小営業を余儀なくされている光景も少なからず目にした。また、公園で遊ぶ子供の姿は少なく、田植えもいまだ始まっていない所が多いなど、放射能が少なからず影響している部分も見られた。余震も、規模こそ小さくなってきているとはいえ、東京に比べれば頻度は高い。震災が大きな影響を与えていることは事実だ。
 しかしながら、人々の生活は、メディアやネットの情報などから受けていた印象とは大きく異なっていた。少なくとも筆者の目から見れば「割りと普通」といえるものであった。

災害時における、被災地の内と外とでのギャップ
 被災地内での実態と、被災地外で受けている印象とで大きなギャップが生まれているのには、被災地における日常が取り上げられる機会が少ないことが理由として挙げられるかも知れない。震災で大きな被害を受けた人々に関する話題や原発事故、放射能に関する情報や議論は、多くの人々が関心を寄せる。だが、大きな被害を受けていない現地の人々の日常生活に対する被災地外の人々の関心は高いといえず、情報が流れてくることは少ない。
 さらにそうした情報のギャップによって、被災地のイメージが一律になってしまっている印象を受ける。事実、県内の観光地なども回ってみたが、地元の状況を知るであろう福島県内のナンバーの車は多いものの、それを知らない県外ナンバーの車や観光バスは非常に少なかった。無論、今回の震災による被害は多岐にわたっており、地域や人によってその状況は異なる。だが、福島県全体に対する評価や風評被害に関していうならば、県内と県外における情報のギャップが非常に大きく影響しているのではないかと筆者は感じた。
 専門外の話はこれくらいにして、携帯電話に関する話に移ろう。筆者は震災発生時、通話やメールなどで身内の安否を確認しようとしたが、当日はさまざまな規制がかけられており、連絡がつけられるまでにかなりの時間を要した。たとえ1度連絡がついても、大きな余震が立て続けに発生していたことから、何度も安否確認をするという状況であった。
 両親に当時の状況を聞いてみたところ、震災発生時は棚が倒れたり物が落ちたりして、電話やメールがあっても、それに反応できる状況ではなかったという。被災地は非常に切迫した状態であることから、被災者は命を守るべく安全を確保するのが先であるため、他人に電話をしたり、メールを見たりするゆとりはほとんどないわけだ。被災地内と被災地外との環境的なギャップが「連絡がつかない」と被災地外の人々の不安を増長させ、通話回線の混雑に影響を与えている側面があるといえる。
 また、普段携帯電話によるインターネットの利用に慣れていない人達は、災害用伝言板の使い方、またそれ以前に、災害用伝言板の存在自体を知らないという傾向もあるように感じた。メールを使用するため、NTTドコモでいえばiモードを契約している人は多いが、iモードのWebサイトそのものにアクセスする習慣がない人も多いようで、サービス利用のリテラシーに関する課題も大きい。
より“簡単““すぐ”“確実”な連絡手段の確立
 そうした状況を考慮した場合、携帯電話における災害時の緊急連絡手段には、「規制を受けにくいパケット通信を用いる」というだけでなく、「場所を選ばず、すぐ利用できる」「細かい操作やリテラシーを要求せず、誰でも利用できる」といった要素が求められるといえる。これまで有用とされてきた災害用伝言板でさえ、まだまだ不十分と感じたのだ。
 こうしたことから、より使いやすい緊急連絡手段を提供するという動きも早速見られる。NTTドコモは、パケット通信を使った音声ファイル型のメッセージサービスを開発することを明らかにしている。これは、通話規制時に端末上で音声を録音してサーバーに送信、それを相手に受信してもらって聞くことができるというものだ。
 仕組みとしては、同社が現在提供している音声でメッセージを相手に届けることができるサービス「声の宅配便」に近いものと考えられる。だが、声の宅配便は音声通話の仕組みを用いているのに対し、新しいメッセージサービスはパケット通信を用いて音声を送受信することから、災害時でも規制の影響を受けにくいというのが特徴となっている。
 戦後、類を見ない規模となった東日本大震災の発生によって、大規模な災害発生時におけるさまざまな課題が浮き彫りになった。今ではライフラインの1つとなっている携帯電話を用いた緊急連絡手段も、そうした課題の1つだ。震災の影響は今なお続いており、復興にはまだまだ道のりが遠い状況だが、さまざまな課題を1つひとつクリアしていくことが、いま我々には求められていると言えるだろう。




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