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[Ⅶ-22] 継続情報<震災・地震/火山/氾濫>ストレスとトラウマ、命と心を守る

<読売新聞>[緊急連載] 震災の現場から(4)休診続出、医師不足に拍車

 
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 山田南小学校の仮設診療所に並ぶ被災者 避難所の朝は早い。
 午前8時半、岩手県山田町の町立山田南小学校1階の教室前。60人を超す被災者らがイスに座って整然と順番を待っていた。教室内の仮設診療所で診察や薬の処方を受けるためだ。表情には疲労感が漂う。
 三陸沿岸部に位置する同町は、巨大地震と津波に加え、中心部が猛火に包まれた。仮設診療所で患者を診る開業医の近藤晃弘さん(51)も被災者の一人だ。近藤さんの医院は2階部分まで津波が押し寄せ、大事な診療器具がのみ込まれた。水が引くのを待ち、3階の手術室から添え木やはさみなど器具類を運び出した。
 夜明けを待って家族や医療スタッフと避難所の山田南小に駆け込んだ。負傷者が続々と運び込まれてきた。知り合いの開業医が走り回り、まるで野戦病院のようだった。
 「何とかしなければ――」。そのまま診療チームに加わった。整形外科が専門だが、骨折や打撲だけでなく、腹痛など内科的な手当てもした。すぐに薬が足りなくなり、避難所のスタッフが医院のがれきから痛み止めや降圧剤を掘り出してくれた。泥をきれいに洗い落として使用した。
 現在、山田南小の仮設診療所には全国から医療支援チームも入り、常時3人前後の医師が診療にあたる。避難所外からも含め、多い時には1日360人の患者があるという。
 厚生労働省の「必要医師数実態調査」(2010年6月実施)によると、岩手県は、医療機関が必要とする医師数が現状の医師数の1・4倍と、都道府県別で最も不足の度合いが大きかった。その県内でも三陸沿岸部は深刻で、人口1万8600人の山田町にある医療機関は県立山田病院と4か所の診療所のみ。そのため、30キロ・メートル離れた宮古市やさらに遠い内陸部の医療機関に通う患者も少なくない。今回の震災で、県立病院と三つの診療所が被災して休診に追い込まれており、「医療崩壊」にさらに追い打ちがかかった形だ。
 近藤さんは現在、避難所を出て、知人宅に仮住まいしながら医院の再建準備を進めている。
 「山田町は震災でこれまで以上に医師不足が深刻化する。われわれ地元の開業医は逃げるわけにはいかない。この町の医療を立て直したい」。近藤さんはこう力を込める。
 被災地に多数入った医療支援チームもやがて引き揚げるときが来る。政府与党は復興に向けて、震災支援策の策定を進めているが、崩壊に瀕(ひん)した地域医療の復興についても「処方せん」が必要だ。

(2011年3月28日 読売新聞)



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