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[Ⅶ-22] 継続情報<震災・地震/火山/氾濫>ストレスとトラウマ、命と心を守る

<読売新聞>[緊急連載] 震災の現場から(3)抗がん剤中断 一人悩む

 
 <読売新聞>[緊急連載] 震災の現場から(4)休診続出、医師不足に拍車 <緊急連絡>[緊急連載] 震災の現場から(2)絶望、自責…心の傷深く
 抗がん剤の服用とストーマ装具の調達に悩んだ佐藤千津子さん(仙台市内の自宅で) 揺れに襲われた時、真っ先に手に取ったのは、尿を取る管と、腹部の人工肛門(ストーマ)に着けて便をためる替えの袋、そして抗がん剤だった。「私の命綱ですから」。財布のことなど考えもしなかった。
 仙台市の佐藤千津子さん(40)は、2007年に見つかった小腸がんの治療を続けている。これまで3回の手術を受け、腹部2か所にストーマを作った。ぼうこうの一部も切ったため、自然に尿を出せなくなり、自分で管を入れて出すようになった。
 腹膜にまで散らばったがんは手術で取りきれず、抗がん剤の飲み薬で大きくなるのを抑えている。最近は、朝晩1錠ずつ2週間飲み、2週間休む治療を続けている。当初、休む期間は1週間だったが、副作用の下痢や粘膜の炎症が激しく、2週間に延ばした。
 地震が起きた日は、服用9日目。水、電気、ガスが止まり、不安が襲った。
 断水中の下痢はつらく、入浴できないと粘膜の炎症がひどくなる。そこから感染症を起こす恐れもある。
 「でも、飲むのをやめたらがんが増えるのでは」
 服用を中断するべきか、続けるべきか――。東北大学病院の主治医にたずねたかったが、電話がつながらない。やっとつながっても「被災の重症患者のみ受け入れています」という自動音声が流れるだけだった。
 一人で悩んだすえ、中断を決めた。
 「相談窓口もなく、自己判断で決めるのは不安。非常時には、がん患者はこれほど顧みられないのかと、がく然としました」と語る。
 病院と連絡が取れたのは24日。もう一つの不安だったストーマ用替え袋は、販売業者と連絡が取れ、入手できることになった。
 地域のがん診療の拠点である宮城県立がんセンターも、地震ですべてのライフラインが断絶し、通信回線がダウン。来院患者の診療はしたが、ホームページでの情報発信もできず、患者への連絡が取れなかった。検査も手術も放射線治療も、まったくできなかった。
 大沼繁幸事務局長は「治療や情報発信をしたくても、どうにもできなかった。どうすれば良かったのか今も考え続けている」と語る。
 治療法が進んで、外来に通院しながら、抗がん剤治療を受ける患者は増えている。非常時に、そうした抗がん剤治療を続ける患者はどうしたらいいのか。
 癌(がん)研有明病院化学療法科部長の畠清彦さんは「がんの種類などにより、中断が可能かどうかは変わる。手術後に補助的に抗がん剤を使っている場合は、多少中断しても問題はない。患者と主治医の緊急連絡手段や、いざと言う時に備えた服薬法指導などの取り組みを今後、進めるべきだ」と話す。

(2011年3月25日 読売新聞)



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