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[Ⅶ-22] 継続情報<震災・地震/火山/氾濫>ストレスとトラウマ、命と心を守る

<毎日新聞>東日本大震災:星になったママへ 「波になって会いたい」

 
 <産経新聞>心のケア、阪神の専門家が乗り出す「謙虚な姿勢」求める <読売新聞>石巻・大川小の悲劇、被災時の詳細明らかに
4月7日(木)11時37分配信

 津波で母親を亡くした及川律ちゃん(右)と詠ちゃん兄弟。手前は律ちゃんの書いたお母さんの絵=岩手県陸前高田市で2011年4月5日午後、石井諭撮影
 「一番きれいな星が、ママだよ」。パパに教えられ、澄んだ夜空を見上げる。岩手県陸前高田市の保育園児、及川律ちゃん(4)は、東日本大震災で母久美子さん(32)を亡くした。「ぼくも流されて、ママに会いたいなあ。波になりたい」。小さな手で描いた母の似顔絵。いっしょに暮らし始めたおばあちゃんは、孫の無邪気な言葉を絵の裏に書き留めた。【長野宏美】

【ママに会えた】東日本大震災:孤立の保育園児67人…津波、対岸は火の海
 市立図書館の職員だった久美子さん。あの日、大きな揺れの後で隣接する市立体育館に同僚らと避難し、そこで津波にのまれた。仕事着のエプロン姿のままだった。
 律ちゃんと弟の詠(えい)ちゃん(2)は保育園で昼寝をしていた。旋律の「律」と歌の「詠」。ピアノ好きだった久美子さんが名前をつけた。兄弟は保育士に導かれ、靴を履かず上着も着ないで大津波から逃げた。「靴下だったから途中で足が痛くなって、先生にだっこしてもらったの」と律ちゃん。市職員の父克政さん(33)も無事だった。

 兄弟はいま、近くの母方の祖父母宅に避難している。久美子さんを思うと、祖母まみ子さん(62)は思わず涙ぐむ。律ちゃんも泣き顔になるが、すぐ笑顔を見せる。詠ちゃんは「バアバを守ってあげる」と得意のウルトラマンのポーズを取る。
 津波が起きて7日後のことだった。こたつにいた律ちゃんがボールペンで絵を描いた。にっこり笑う母の顔。
 「ぼくも流されてママに会いたいなあ」
 津波の恐ろしさをまだ理解できず、母に会いたい思いを口にする律ちゃん。切ない気持ちで、まみ子さんは絵の裏にその言葉を書き込んだ。兄弟の写真や成長の記録をきちょうめんに整理していた久美子さん。「すべて流されたので、私が代わりにやってあげないと……。いつかこの時のことを孫たちに伝えるためにも、大事にとっておきます」
 2人の孫の「作品」を水色の箱にしまっている。

 「ママがいるか、確かめるんだ」
 律ちゃんは、パパやおばあちゃんと別棟にあるお風呂に行く時、夜空を見上げる。
 「真ん中の一番きれいな星がママ。抱っこされて、夜空のキラキラお星になって、一緒に街を見たいな」
 ママに会えたら、律ちゃんは伝えたいことがある。
 「パパは無事だったよ。ママ、おうちにずっといてちょうだい」




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