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[Ⅶ-22] 継続情報<震災・地震/火山/氾濫>ストレスとトラウマ、命と心を守る

<医療介護CBニュース>「PTSD発症は過去の震災以上」-「こころのケアチーム」菅原医師

 
 <朝日新聞>津波被災地で肺炎患者増加 海水や大気中の化学物質原因 <SYNODOS JOURNAL>リスク認知のゆがみ方(2) 考えすぎることも不幸につながる
4月6日(水)17時45分配信

未曽有の震災規模に、PTSDを発症する被災者も多数に上ると危機感を示す菅原医師

 東日本大震災による死者・行方不明者は計2万7559人に上り、建物被害は全壊だけで4万5490戸に及んでいる(4月6日午前10時現在、警察庁まとめ)。あまりにも多くのものが失われた今回の震災。被災者の精神的ケアの重要性が叫ばれている。「東京都こころのケアチーム」として被災地支援に入った精神科医の菅原誠医師(都立中部総合精神保健福祉センター生活訓練科長)は、「被災者が泣ける場所もない」と指摘し、「心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症する恐れのある人は、過去の震災の比ではない」と危惧している。

―東京都は3月23日から、岩手県陸前高田市に「こころのケアチーム」を継続派遣しています。27日までの第1陣として、どのような活動をされましたか。
 まずは、被災者の皆さんに「こころのケアのプロが来ましたよ」と知ってもらうことからです。保健師の活動拠点になっている中学校に「こころの相談室」を設けました。第2には、ケアを必要としている人の把握です。避難所を巡回する保健師や身体ケアの医療チームのミーティングに参加し、情報を収集しました。いつもぽつんとしている人はいないか、肉親を失って独りになった人はいないか―。地域全体に網を掛け、そこから浮かび上がった災害弱者をケアにつなげていきます。この「面と点の基盤づくり」が最初期の活動です。

―被災者の心理的な反応や症状とは。
 被災者は、一般に次のような心理的経過をたどるとされます。
 まずは茫然自失期。とにかく助かったというだけで、まさに茫然としている状態です。人によって異なりますが、今回のように大規模な震災では数日続くこともあります。
 次がハネムーン期。被災者同士が強い連帯感で結ばれ、「力を合わせて頑張ろう」「今を乗り切ろう」と協力し合います。避難所は温かい雰囲気で、役割分担や自治活動が生まれます。この時期が数週間続いた後にやって来るのが幻滅期。次第に仮設住宅が建ち始めるころです。被災者の意識は、集団生活から個人の生活へと向かい、不安や焦燥感が増大します。一方で、避難所生活への不満や役割分担などに対する不公平感が膨らみ、殺伐とした空気になってきます。

―今は、ハネムーン期から幻滅期への移行時期という段階ですね。
 急性ストレス障害(ASD)は、このような震災の後では、ほぼ全員に起こる反応で、大半は1か月以内に回復します。これが、1か月以上続くようだと、PTSDとして、カウンセリングやケアが必要になります。発生から1か月という今、こころのケアチームの早期の介入でPTSDを予防すること、PTSDを発症した方をケアにつなぐことが重要になっています。

―過去の震災と比べて、特徴的なことはありますか。
 こんなにも近親者を亡くした人のいる災害は、過去にありません。異常事態です。また、物的損失も甚大です。避難所では、「全財産は今、身に着けているこの服だけ」という被災者が少なくありませんでした。自宅があった場所すら分からず、大切なものを掘り起こすこともできない。すべてを失ってしまったという人がとても多いのが、今回の震災の特徴です。PTSDを発症する人数は、過去の比ではないでしょう。

―被災者の様子は。
 わたしが陸前高田市に入ったころは、ハネムーン期でしたが、1人ずつ話を聞くと、皆さん泣き始めます。夫が津波に流される光景がまぶたに焼き付いて離れない女性、高齢の自分が生き残ったことに罪悪感を抱えるお年寄り―。「避難所生活では、泣ける場所もない」と訴えます。PTSDを防ぐには、感情を表に出すことも必要なのですが、悲しみを表現する場所がないのです。東北の人は我慢強く、ひたすら耐えている。それが逆に心配です。今後、自殺の危険性が高まるのではないかと危機感を持っています。
 また、子どものケアも大切です。震災孤児も相当いますし、学校が再開されれば、友達がいなくなったことが現実としてはっきりと現れます。(学校再開後の)4月下旬以降、大きな課題になってくるでしょう。

―こころのケアに関する支援は、これから本格化します。
 ストレス障害は、自分では気付かないケースが大半で、少し後から症状が現れることも少なくありません。フラッシュバックや不眠、いらいらなどに悩む人は今後、増えてくるでしょう。
 支援者が注意すべきは、「精神科の患者を増やすために行くのではない」ということです。阪神大震災では、ケアに入ったチームが薬をどんどん処方したために、「薬がないと不安だ」という精神科の患者が大幅に増加しました。支援には、いつか終わりがある。その時、患者がいっぱいになってしまっていては、地元の医療者が困ります。薬の投与は最少の期間、最低限の量。重症者は、地域の医療機関につなげるということが重要です。

―被災者を支援する地元の医療者自身が被災者でもあります。
 医療者をはじめ、市職員や消防団員など、今はまだ使命感に燃えて頑張れていますが、支援者に対するケアは重要な課題です。阪神大震災では、この視点が抜けていたとの課題が報告されています。支援する立場の人は、たとえケアが必要でも、「住民より先に受けるわけにいかない」という思いがあるので、組織として上から「積極的にケアを受けるように」と指示することがポイントです。国や県が音頭を取って行うべきでしょう。



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