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[Ⅶ-15]<カルト、新興宗教・思想への傾倒>新聞事件簿。心の危さにつけ込む

<プレジデント>先送り症候群6タイプ別病状と処方箋-[2]

 
 <プレジデント>先送り症候群6タイプ別病状と処方箋-[3] <プレジデント>先送り症候群6タイプ別病状と処方箋-[1]
4月4日(月)10時30分配信

3.【心配性タイプ】~ なぜ、資料の送付、電話一本すら億劫になるのか

 たった1本、アポイントの電話をかけることが、なぜかできない……。
 この心配性タイプ、佐々木氏によると、親から年中怒られる環境で育った人に多く見られる。緊張して生きているという意味では完璧主義タイプに似ているが、基準が常に外側にある点は正反対だ。
「このタイプは、完璧に仕上げたいという内側の基準ではなく、人に文句を言われたくないという外側の基準に囚われています。しかも、人は些細なことで怒り、文句を言ってくると思い込んでいる。だから、よほどモチベーションを高めないと、ごく簡単な作業もできないのです」

 平本氏が勧めるのは、まず自分がグズグズしがちな行動を書き出すこと。
「書き出したうえで、行動に伴う目先の“苦”と将来の“快”を比較し、快に目を向けるようにします。これで嫌々ながらも手をつけようとはするでしょう。次に苦手意識の強い作業と快を結びつけます。好きな喫茶店に行ったり、好きな珈琲を入れるなど自分に快を与える環境をつくって作業に取りかかるのです。そのうちに、その作業自体が心地いいものになってきます」

 心配性タイプには、宅配便ひとつ出すにも膨大な時間をかける人がいる。箱のサイズ、梱包の仕方、伝票の書き方などについて、集配人から文句を言われるのではないかと恐ろしくて仕方ないのだ。
 佐々木氏が勧めるのは、「現実主義療法」と呼ばれる方法だ。やるべき仕事をリストアップし、タイマーをセットする。アラームが鳴ったら機械的に仕事を始め、次にアラームが鳴るまでに仕事をダーっと片づける訓練を重ねる。
「それができれば苦労はないと言われるでしょうが、心配性タイプがやろうとしているのは、完璧主義タイプのように大それたことではなく、宅配便を出すような簡単なこと。タイマーを使うことで、『手間暇かけても結果はあまり変わらない』という現実を学んでいくわけです」

 一方、笹氣氏が勧めるのは、ゲシュタルト療法で使う祈りの言葉だ。
「『他人は私を喜ばせるために生きているのではない』と、事あるごとに3回唱えます。アポイントの電話を断られたりすると、まるで自分が否定されたように感じますが、そもそも相手は自分を喜ばせるために存在しているのではないと気づけば、傷つく必要はありません」
 しかも、仕事は自分の一部分でしかなく、その一部分を否定されたからといって自分がすべて否定されたわけではない。
「このタイプには、仕事と自分を一致させないことが非常に大切です」(笹氣)

 TODOリストをカード化して、トランプのババ抜きの要領で1枚引き、その仕事から片づけていくのもいい方法だ。
「心配性の人は、仕事を始める前に悪い結果を予測して手が止まる。それを防止するには、始める前にあれこれ考えない工夫をするといいのです」(笹氣)
 不安や焦りなどの感情は思考から生まれる。思考する暇を自分に与えなければ、ネガティブな感情は生まれないのだ。


4.【白昼夢タイプ】~ なぜ、すべきことがあるのにダラダラしてしまうのか

 やるべきことは山ほどあるのに、なにしろ面倒臭い。自分はダラダラしているつもりはないが、なぜか、上司からダラダラしていると叱られる……。
 佐々木氏によれば、これは白昼夢タイプ=デイドリーマーと呼ばれる人々の特徴であり、グズの中でも最も症状が重い。

「デイドリーマーは、頭の中だけで仕事を完結させてしまう人々です。空想にエネルギーを集中し、空想の世界で達成感を得ている。本人は真剣でも、周囲から見ればただボーっとしているだけです」
 たとえば机を片づけねばならないとき、デイドリーマーは、段取りを考え、机がキレイに片づいていく過程まで想像してしまう。それですっかり満足してしまうので、実際には何もしない。この一連のプロセスが頭の中で自動的に展開してしまうため、本人にもどうにもならない。
「とにかくやるべきことをすべてスケジュールに入れてしまうことです。掃除ですら例外ではありません」と言うのは平本氏。「月曜の朝9時から掃除と入れておく。ほかの予定が入ったら、その都度リスケすることがポイントです」。

 デイドリーマーは本人の自覚がないだけに、周囲の働きかけが大切になる。
「このタイプは、自己愛的な傾向が強いので、周囲からグズだと罵られても、それをあまり苦にしません」(佐々木)
 なんだかムカつく人格だが、苦にしないのなら追い込んだところで効果は薄い。
「同時に、ヒロイズムに酔い痴れるタイプでもあるので、有効なのは名言です。たとえば、『虎穴に入らずんば虎児を得ず』といった格言をインプットしてやる。すると、『ああ、いままさに自分は虎穴に突入する瞬間なんだ』、などとヒロイックな気分になって、重たい腰をようやく上げることになります」
 要するに、映画や小説の主人公のような気分になれれば、彼らは喜んで仕事をする。そのための舞台装置をつくってやり、演出をしてやる必要があるわけだ。
「いわば、白昼夢の中で現実の仕事をしてもらうという感じでしょうか」

 また、デイドリーマーは当然のごとく、地道な仕事が嫌いである。アイデアを出したり、企画を考えたりするのは好きだが、つまらない仕事をコツコツやるのは最も苦手。空想好きの彼らは、リアルな世界の出来事を、極度に面倒臭がる。しかし、こういう人材に地道な仕事をやらせなければならない局面もある。
「そういうときはTODOリストを細分化して、それぞれに所要時間を設定するといいでしょう。彼らは雑用的な仕事が最も嫌いで、『自分はこんな仕事をやるべき人間ではない』と心のどこかで思っています。ですから、つまらない雑用は10分で終わるよというように、あらかじめゴールを見せてやるのです」(佐々木)


(先送り症候群6タイプ別病状と処方箋-[3] に続く)


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心理学ジャーナリスト
佐々木正悟
1973年、北海道生まれ。獨協大学、アヴィラ大学心理学科卒。『いつも先送りするあなたがすぐやる人になる50の方法』など、著書多数。ブログ「ライフハック心理学」を主宰している。

心理カウンセラー
笹氣健治
1967年、宮城県生まれ。国際基督教大学教養学部卒。人が行き詰まる様々な心理問題の解消をテーマに執筆、講演、セミナーを行う。『なぜあなたはその仕事を先送りしてしまうのか?』など著書多数。

メンタルコーチ
平本あきお
1965年、兵庫県生まれ。東京大学大学院修士課程修了。北京五輪の金メダリスト、石井慧選手などのメンタルコーチ。多数の民間企業、官公庁の研修を行う。著書に『すぐやる!すぐやめる!技術』。

ライター
山田清機=文



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