あなたは、夫の暴力・DVを容認していませんか? 暴力のある家庭環境で暮らす子どもの心を守ることを忘れていませんか?

DV被害支援室poco a poco 庄司薫のコラム

DV加害者の歪んだ心..モンスターはこう考える⑥

 
 DV加害者の歪んだ心..モンスターはこう考える⑦ DV加害者の歪んだ心..モンスターはこう考える⑤
 DV加害者は、あなたの反応を期待し、その反応を楽しんでいる。状況の打開として、ワザと喧嘩に持っていく。なぜなら、「自分の気持ちを表すことばを持っていない」のである。ことばで話し合う、ことばで状況を解決するやり方を両親から学ぶことができなかったのである。
 不登校、いじめ、過食・拒食、暴力といった行為すべてが、心の中の憤りや叫び、嘆き、苦しさを必死に伝えようとしている“ことば=コミュニケーション”なのである。
 DV加害者にとっては、あなたを怯えさせ、嫉妬させ続ける限り、安泰なのがわかっている。だから、いつも意図的にサインをだし、痕跡を残したりする。
 人前で、ときに子どものたちの前で、あなたを卑下し、罵倒する。女は暴力で屈服させ、力ずくのセックスですべて問題解決、安泰安泰、これしかない。セックスもまたお互いの気持ちを交わらせることば、対話である。女は家事、身の回りをするお手伝いであり、セックスの相手をして男を喜ばすもの、それがDV加害者の思考の根底にあるすべてである。
 あなたとの外出であっても、すれ違う女性を目で追うのもワザとである。あなたが嫉妬して“指摘して”いる限り、電話で居場所をチェックされている限り、まだあなたの気持ちが自分にあると確信できる。
 「殴る」「大声で威嚇する」「罵倒する(否定する、非難・批判する、侮蔑する、卑下する)」「からかう」「ひやかす」ことこそが、DV加害者のコミュニケーションのあり方である。「ケンカをふってきたのはお前だからな!」と“子どもたちの前”で、自分の正当化をアピールする。あなたを貶め、家庭内での立場を、発言力を奪い取る最も効果的なやり方だ。家庭内でも、あなたを孤立させる。
 あなたは、家庭内で孤立させられる、無視されることには耐えられない。だから、“黙認”し、あなたからDV加害者に、何事もなかったかのように話しかける。再び、あなたたちの日常が繰り返される。それは、これまで通りDV加害者の支配下のもとで、ただいうなりになって“ただ、耐える”生活でしかない。
 これが、DV加害者の縛りつける手口なのである。
何も疑問に感じず、自分の考え、意見も持たずに生活する。子どもたちがDV連鎖を引き継ぐことになったとしても、あなたのC-PTSD(複雑性心的外傷後ストレス障害)が酷くなって苦しんでも、どういう結果になろうとも、被害者連鎖として、実母や義母のように「心を亡くしたまま生きていく」ように巧妙に仕向けられているのである。


2011.4/2
2012.4/28 改訂
2013.4/24 ブログ再構成・再編集にともない掲載場所を移動
2013.5/9 加筆・修正

※ DVの本質は、本来対等であるはずの男女(夫婦間、交際者間)の関係に、上下の関係、支配と従属の関係を成り立たせるためにパワー(力)を行使することですから、”関係性”で理解する必要があるわけです。つまり、「上にたとう(支配しよう)とする者」と「下におかれる(支配され、従属させられる)者」という”関係性”であることから、①カテゴリー[Ⅲ-2]「Ⅰ-3.DVは、夫婦の関係、親子の関係になにをもたらすか(1)-(6)」、②「Ⅲ-2」「Ⅰ-4-(2)デートDVから結婚に至る経緯」に目を通していただければ、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(配偶者暴力防止法、いわゆるDV防止法)」第二条の三にもとづいて作成される「都道府県(市町含む)基本計画」の中で「対象とする暴力として、身体的暴力、性(的)暴力、精神的暴力、経済的暴力がある」との記載が意味するものについて理解を深めていただけると思います。
 そのうえで、本記事のテーマ、相反する拒絶と受容のことばやふるまいを繰り返されることにより思考混乱をおこし、暴力の恐怖により機嫌を損ねないように意に添うようにふるまうなど、暴力に順応することで生活を続けざるをえなくなった、つまり、暴力のある環境で生活を続けること=マインドコントロール下におかれてきたのかを理解していただくには、加害者特性の理解、つまり、DV加害者がどのようにふるまうのかを理解すること、その支配するための暴力により、被害者はどのような“負”の思考パターンに陥っていくことになるのかを理解することが大切です。
 そこで、③カテゴリー[Ⅲ-6]「Ⅳ-24.DV加害者に共通する行動特性」に目を通していただき、その中で説明している「感受性訓練に似通った言動パターン」を頭に入れて、④カテゴリー「Ⅲ-2」「Ⅰ-5.被害者心理。暴力で支配、マインドコントロールされるということ」に目を通していただくことによって、“人との関係性”のいう捉え方でDVを認識することがいかに重要なことなのかを理解していただけると思います。
 また、生活を共にしていた交際相手(元を含む)、あるいは、配偶者からの暴力から逃れるために女性センターや警察を通して施設への一時保護を求めたリ、地方裁判所に保護命令の発令を申立てたりすることについては、⑤カテゴリー「Ⅲ-6」「Ⅳ-21.一時保護の決定、保護命令の発令。「身を守る」という選択」で、さらに、⑥「婚姻破綻の原因はDVにある」として、家庭裁判所に離婚(夫婦関係調整)調停を申立てるときには、「Ⅳ.「婚姻破綻の原因はDVにある」ときの離婚(21-26)」において、DV事件特有の問題、そして、それに準じた考え方の重要性などを理解していただけると思います。
 加えて、暴力のある家庭環境で子どもを育てることは、面前DVとして、「児童虐待の防止等に関する法律(児童虐待防止法)」では“精神的虐待”とみなされることから、暴力のある家庭環境で育ち、再び、交際相手や配偶者から暴力を受けることになった被害者も併せて、⑦「Ⅲ-2」「Ⅰ-1.虐待の発見。DV家庭における子ども」、「Ⅲ-4」「Ⅱ.暴力のある家庭で暮らす、育つということ(6-12)」において、子どもへの心身への影響についての理解を深めていただければと思います。
 なお、「DV被害支援室poco a poco」では、DV被害者支援として、ア)女性および母子への暴力・DVへの相談、イ)「婚姻破綻の原因はDVにある」とする離婚調停に向けての支援、ウ)暴力(「暴力のある家庭環境で育った」を含む)で傷ついた心のケアをおこなっています。最初に、カテゴリーⅠ「はじめに」に目を通していただければと思います。




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