あなたは、夫の暴力・DVを容認していませんか? 暴力のある家庭環境で暮らす子どもの心を守ることを忘れていませんか?

[Ⅰ-N] お知らせ(はじめに、ブログ構成と意図、他)

平成29年。活動10年、「節目の年」に

 
 はじめに  <西日本新聞>性的な関係や裸の写真を要求…SNS犯罪に遭う少女急増 つらい思いをしているあなたへ
 人事・組織コンサルタントとして、企業のパワーハラスメントやセクシャルハラスメント対策にとり組む一方で、被害女性に対するカウンセリング、暴力のある家庭環境で育った被害女性(ACで、生き難さを抱える人たち)に対するカウンセリングをおこなう中、平成16年の改正「児童虐待の防止等に関する法律(児童虐待防止法)」により、「子どもが、両親間のDVを目撃すること(面前DV)が、精神的虐待になる」と明記された2年後の平成18年6月以降、DV事案にとり組むようになり、昨年(平成28年)6月に、DV被害者支援活動期間として10年となりました。
アプローチの中心は、「ワークシート(DV・夫の暴力、子への虐待チェック・ワークシート)」に、配偶者から“なにをされてきたのか”、その結果、“どのような状況におかれてきたのか”を、自分のことばで書き込んでいただく(言語化)といった認知行動療法(暴露療法)の手法をとり入れたもので、DVの事実関係を明らかにするだけでなく、“これから”生活の再設計を進めていくうえで、必要不可欠となる暴力のある環境に順応する考え方の癖(認知の歪み)に気づき、修正するためのものです。
そして、平成25年4月、DV被害者支援のあり方を一歩進めて、この書き込んでいただいたワークシートをもとに、本来対等である夫婦の関係に、上下の関係性、支配と従属の関係性を成り立たせるために、パワー(力)を行使している事実を「現在に至る事実経過」としてとりまとめ、民事事件(離婚調停・監護権審判など)・配偶者暴力防止法の適用(一時保護の決定、保護命令の発令)、刑事事件(傷害罪として立件)の“場”で、DVを立証するお手伝いをさせていただいてきました。
しかし、この間、何度か療養に専念せざるを得なくなるなど、延べ15ヶ月間にわたり活動を休止していた時期があることから、実質的な活動期間は、本年9月に10年を迎えることになります。
その節目を迎える9月末より半年早い本年3月31日を持って、メールと電話による一時相談、暴力のある環境に順応した考え方の癖(認知の歪み)に気づき、修正するためのカウンセリング、情報の提供を除き、民事・刑事事件でのDV立証のための支援活動(レポート「現在に至る事実経過」のとりまとめ)については“休止*”させていただくことになりました。
*「中止」ではなく「休止」、つまり、現段階では、いつ再開できるとお約束はできませんが、しばらくお休みをいただくという意味です。
本来は、この10年の節目を踏まえて、DV被害者支援活動の本質的な意義を踏まえて、いっそう活動内容を充実させていかなければならない中で、アボドケーター(援助者)として優先しなければならないのは、現状として、「支援中に、体調不良で迷惑をかけてはならない」という考えにもとづく苦渋の決断です。申し訳ありません。

(10年。関連法の改正、とり巻く状況の変化)
  暴力のある家庭環境で育ち、人とのかかわり方がわからず悩み苦しんでいる方たちの声に耳を傾ける一方で、家庭裁判所で開かれる夫婦関係調整(離婚)調停や所轄の警察署・地方検察庁における事情聴取において、立証のし難いことばの暴力(精神的暴力)や性暴力を立証するために、「現在に至る事実経過をレポートとしてまとめる(被害女性の「陳述書」などとして提出)」などのDV被害者支援に携わる活動をしてきました。
  DV被害支援室poco a pocoにとって、この10年間の最も大きな変化は、第一に、平成24年4月、「子どもの親が離婚したとしても、双方の親は、共同して子どもの養育することになる」とした「民法766条」の改正でした。
  なぜなら、DV被害支援室poco a pocoでは、離婚後の面会交流は、暴力の後遺症としてのPTSDの症状を抱える被害女性に大きな精神的な負担となるなど、被害女性の生活の再設計において、「被害女性が、暴力に支配される関係性を断ち切る」、つまり、「かかわりのいっさい断つ」ことが重要と考えているからです。
  DV被害支援室poco a pocoでは、「婚姻破綻の原因は配偶者からのDVにある」として、夫婦関係にある者が離婚に至ったとき、親権を得なかった加害者である父親と、親権を得た被害者である母親と暮らすことになる子どもの面会交流をおこなうことは好ましくないという立ち位置の基盤となり、調停・裁判で、加害者である父親と子どもとの面会交流が及ぼすリスクと悪影響を主張し、その実現に寄与するための支援(サポート)をしてきました。
  しかし、この民法766条の改正は、「配偶者からの暴力防止及び被害者の保護に関する法律(同16年改正。以下、配偶者暴力防止法)」が施行された平成13年以降の司法判断を一転させることになりました。「婚姻破綻の原因はDVにある」として家庭裁判所に申立てた夫婦関係調整(離婚)調停における「離婚後の面会交流のあり方」は、「父親を怖れている子どもとの面会は、子の利益(福祉)の観点から好ましくないので、実施はしない」という考え方は認められ難くなり、「夫婦間にどのような経緯・懸案事項があろうとも、父親と子どもとの面会は子の利益(福祉)の観点から必要不可欠であり、エフピックなどの第三者機関を介することで、面会は可能である」との考え方に大きく舵を切ることになりました。
  その結果、DV被害者のアボドケーター(援助者)としての支援のあり方も、こうした国の判断(法改正)に影響を受け、調停や裁判において、「面会交流を認めさせない」ことから、「面会交流の実施にあたる条件を認めさせる」ことに重点を置くなど、プライオリティ(優先順位)など調整が求められることになりました。
  第二に、平成12年に施行された「ストーカー行為等の規制に関する法律(以下、ストーカー規制法)」は、平成23年に逗子市でおきた離婚後の凄惨なストーカー殺害事件をきっかけに、同25年7月23日に「ストーカー規制法の一部法改正がおこなわれ、「電子メールを送信する行為の規制」が加わり、同28年12月6日の衆議院本会議で、改正案が全会一致で可決され、成立しました。この改正案では、対象がTwitterやLINEといったSNS、ブログのコメント欄への執拗な書き込みなど、インターネット上でのつきまといを規制対象にし(同29年1月3日施行)、加えて、緊急の必要がある場合に警察が警告なく禁止命令を発令することができるようになる(同年6月14日施行)など、執拗で病的なストーカーに対する規制を強化しています。
  加えて、平成13年に施行された「配偶者からの暴力の防止ならびに被害者の保護に関する法律(配偶者暴力防止法。いわゆるDV防止法)」は、平成16年の改正で、被害者の子どもの保護、精神的暴力(ことばの暴力など)が加わり、さらに、同26年には、改正新法として「保護」が「保護等」になり、「同じ所載地で居住するも者(同棲生活をしている者)で、元を含む」と一定の条件はあるものの交際相手(元を含む)が、一時保護の決定、保護命令の発令の対象者となり、「ストーカー規制法」で対応できない一時保護の決定が可能になりました。
  つまり、DV(デートDVを含む)のある関係性下で別れ話や別居がきっかけとなり、復縁話を求める行為がエスカレートし、執拗なつきまといとなるストーカー行為は、一連のDVと認識して対応する必要があるものです。
 しかし、メディアだけでなく、対応の遅れなどが問題視されることが少なくない警察を含めて、ストーカー事件では、上記のストーカー行為と、アイドルや歌手、俳優、スポーツ選手に対する一方的な恋愛感情、そして、報われない怒りを起因とするストーカー行為を一色単に捉えた情報を発信していることは問題です。なぜなら、対応のあり方は、「似通って異なるもの」だからです。
 しかも、夫婦間に子どもが生まれ、その後、離婚したときの元配偶者によるストーカー行為では、相談した警察では「元配偶者と合わない(接触しない)ように」と助言されますが、対応する警察官は、離婚という民事事件、特に、面会交流の実施に伴う取り決め(取り決めされた面会交流の実施を拒むなどの行為に対し、家庭裁判所への申立てにより、応じなければ罰金を科すとする「間接強制」の発令など)に関する知識が乏しく、被害者である相談者が抱える八方塞がり的な苦悩に思いを察することができず、凄惨な事態を招いてしまうこともあります。
 加えて、元交際相手や元配偶者に対して復縁を求めるストーカー行為の一部が殺害に至ってしまうリスク、そして、デジタルタトーと呼ばれるリベンジポルノとしてネットに晒され一生つきまとうリスクについては、ストーカー規制法の強化、そして、「私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律(リベンジポルノ被害防止法)」だけでは払拭できるものではないのが現実です。

(“いま”と“これから”)
  DV被害支援室poco a pocoでは、「DVの最大の被害者は子どもである。なぜなら、子どもの脳の発達に大きなダメージを与え、将来にわたり心身の健康を損なうことになり、同時に、自己規定・自己規範となる価値観に認知の歪みを生じさせるリスクが高い」との認識にもとづき、「子どもが、DVを目撃する(面前DV)などの暴力のある家庭環境で傷つき、生活している」ことが、DVの重大な問題と捉えています。
  以上のことから、いま目の前にあるDV被害に対してどうしていくかという問題だけでなく、これからDV(デートDV)被害にあったり、加害行為に及んでしまったりする可能性のある世代に対するアプローチ、つまり、小学校中高学年・中学生、高等学校生-大学生(専門学校・短期大学を含む)に対する教育・啓蒙です。特に、TwitterやLINEといったSNSに、性的な写真や動画が投稿されデジタルタトゥー化(性暴力(性的搾取を含む))してしまう被害にあう前の世代の小学校中高学年に対する教育・啓蒙は重要です。
 そのためには、小学校の教職員、そして、児童の保護者として親に対する教育・啓蒙が欠かせないことはいうまでもありません。しかし、子どもに対する無自覚な虐待(面前DV、過干渉や教育的虐待)の加害者になっている保護者、児童に対する体罰やパワーハラスメント、セクシャルハラスメントに及んでいたり、家庭内での教育的なしつけとしての体罰を容認していたりする教職員による強い拒絶や反発もでてきます。
  したがって、社会・コミュニティのルールや法(規定)、倫理観や道徳観といった規範として、家庭で、学校で、職場で、コニュニティで容認してはいけない暴力、つまり、児童虐待やDV、パワーハラスメント、セクシャルハラスメント、体罰、暴行傷害、紛争・戦争などの捉え方について正しく知り、共通認識していくことが重要です。
 これらの女性や子どもの人権にかかわる規定や規範を快く思っていない人たちの声は依然と強く、児童虐待、DV、パワーハラスメント、セクシャルハラスメント、モラルハラスメント、体罰などのことばはよく聞かれるものの、その理解は不正確で、知識に乏しく、そして、「おかしい」、「間違っている」と思っていても、コニュニティの多くが「どこでもあること」と容認していて、声をあげることができずにいる人たちが多いのが現状ですが、後退させることなく、一歩一歩(poco a poco)、前に進めていってほしいと考えています。


平成29年1月15日/3月1日
DV被害支援室poco a poco 代表 庄司薫




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