あなたは、夫の暴力・DVを容認していませんか? 暴力のある家庭環境で暮らす子どもの心を守ることを忘れていませんか?

DV被害支援室poco a poco 庄司薫のコラム

DV加害者の歪んだ心..モンスターはこう考える①

 
 DV加害者の歪んだ心..モンスターはこう考える② <SYNODOS JOURNAL>放射線は「甘く見過ぎず」「怖がりすぎず」(1) 人体に悪影響を与えるのはなぜか?
 DV加害者は、思い通りにならない苛立ちを爆発させる前、いったんひきこもり状態になる。自分は精一杯やってあげているのに、感謝もせず、たてついてばかりと俺が悪者にされている。かわいそうな自分を演出するために、部屋に閉じこもり、ひとり被害妄想を募らせ、悶々としている。どこかのタイミングで(ひとまず歩み寄りのことばを投げかけ、あなたが無視したり、反論したら)、怒りを爆発させる。
 俺の“いうことをきかせ”なきゃならない。この家の主人は、俺なんだとちゃんとわからせないといけない、それが強い真の男なんだとの思いに囚われる。
 ことばであなたを卑下し、侮蔑し、ときに手をあげる。金をとりあげ、子どもにものを与えておけば、みな俺に跪き、許しをこい、なびくはずだ。そうしておけば、俺から逃れられる訳がない、とタカを踏んでいるのである。
 年賀状用に写真館で撮った実態のない家族写真が、モンスターの頭の中で描く幸せな家族像である。俺の思い描いている幸せな家族像を壊そうと、いま、奪われようとしている。被虐待者であるDV加害者は、“見捨てられる”怖れに苛まれる。「俺は両親がケンカばかりしているのを見て育った。だから、お前と幸せな家庭を築きたいんだ」は、交際時、DV加害者が繰り返し語っていた夢物語である。
 多くのDV加害者は、子どものころに、両親から“ほんわか”とした幸せ感をえられることなく育っている。体験していないから、文字として、ことばとして聞いたことはあるけれど、実は、その実態が何であるのを知らない。だから、感じることもできない。DV加害者はモノとして見えない、手にすることができない愛情などこの世に存在することを信じてはいない。しかし、信じていないその手にできない愛情は相手の心を縛る、心を動かす“エサ”になることは知っている。だから、とても厄介なのである。
 DV加害者があなたに送るメールには、「お前が子どもを連れて、出て行ってしまったら生きていけない」「父親がいない子どもにして、不憫な思いをさせたくない」と繰り返しあなたの母性に語りかけ、訴える。家族こそ俺にとってかけがえのない宝物と必死に訴えるのである。しかし、その思いが報われないと怒りを爆発させる。
 DV加害者は、「他に好きなヤツがいるんだろう」と妄想的な嫉妬に囚われ、見境がなくなっていく。子どもの前でも「お前らのお母さんには恋人がいるんだ! お前たちはお母さんから捨てられるんだぞ」とありえない、非現実的なことを大声で怒鳴り散らす。その背景には、俺はお前の指導者、主人は俺なんだぞ、まだわからないか?といった思いがある。コトあるごとに口ごたえをして(無視も含む)、自分のいうことをきかない苛立ちから発している。
 DV加害者は、いわれたあなたがどう思うかなんて考えない。自分がいいたいことだけをただ口にする。応じられなかったら、「自分は拒否された=そいつがおかしい=敵だ!」というのが、DV加害者の病理思考である。
 自分だけが可愛い、自分だけしか愛せないDV加害者は、別れ話がでてくるとき、被害妄想の塊になっていくことが少なくない。そのとき、あなたたち母子は、身の安全を第一に考えなければならない。


2011.4/1
2012.4/28 改訂
2013.4/24 ブログ再構成・再編集にともない掲載場所を移動
2013.5/9 加筆・修正

※ DVの本質は、本来対等であるはずの男女(夫婦間、交際者間)の関係に、上下の関係、支配と従属の関係を成り立たせるためにパワー(力)を行使することですから、”関係性”で理解する必要があるわけです。つまり、「上にたとう(支配しよう)とする者」と「下におかれる(支配され、従属させられる)者」という”関係性”であることから、①カテゴリー[Ⅲ-2]「Ⅰ-3.DVは、夫婦の関係、親子の関係になにをもたらすか(1)-(6)」、②「Ⅲ-2」「Ⅰ-4-(2)デートDVから結婚に至る経緯」に目を通していただければ、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(配偶者暴力防止法、いわゆるDV防止法)」第二条の三にもとづいて作成される「都道府県(市町含む)基本計画」の中で「対象とする暴力として、身体的暴力、性(的)暴力、精神的暴力、経済的暴力がある」との記載が意味するものについて理解を深めていただけると思います。
 そのうえで、本記事のテーマ、相反する拒絶と受容のことばやふるまいを繰り返されることにより思考混乱をおこし、暴力の恐怖により機嫌を損ねないように意に添うようにふるまうなど、暴力に順応することで生活を続けざるをえなくなった、つまり、暴力のある環境で生活を続けること=マインドコントロール下におかれてきたのかを理解していただくには、加害者特性の理解、つまり、DV加害者がどのようにふるまうのかを理解すること、その支配するための暴力により、被害者はどのような“負”の思考パターンに陥っていくことになるのかを理解することが大切です。
 そこで、③カテゴリー[Ⅲ-6]「Ⅳ-24.DV加害者に共通する行動特性」に目を通していただき、その中で説明している「感受性訓練に似通った言動パターン」を頭に入れて、④カテゴリー「Ⅲ-2」「Ⅰ-5.被害者心理。暴力で支配、マインドコントロールされるということ」に目を通していただくことによって、“人との関係性”のいう捉え方でDVを認識することがいかに重要なことなのかを理解していただけると思います。
 また、生活を共にしていた交際相手(元を含む)、あるいは、配偶者からの暴力から逃れるために女性センターや警察を通して施設への一時保護を求めたリ、地方裁判所に保護命令の発令を申立てたりすることについては、⑤カテゴリー「Ⅲ-6」「Ⅳ-21.一時保護の決定、保護命令の発令。「身を守る」という選択」で、さらに、⑥「婚姻破綻の原因はDVにある」として、家庭裁判所に離婚(夫婦関係調整)調停を申立てるときには、「Ⅳ.「婚姻破綻の原因はDVにある」ときの離婚(21-26)」において、DV事件特有の問題、そして、それに準じた考え方の重要性などを理解していただけると思います。
 加えて、暴力のある家庭環境で子どもを育てることは、面前DVとして、「児童虐待の防止等に関する法律(児童虐待防止法)」では“精神的虐待”とみなされることから、暴力のある家庭環境で育ち、再び、交際相手や配偶者から暴力を受けることになった被害者も併せて、⑦「Ⅲ-2」「Ⅰ-1.虐待の発見。DV家庭における子ども」、「Ⅲ-4」「Ⅱ.暴力のある家庭で暮らす、育つということ(6-12)」において、子どもへの心身への影響についての理解を深めていただければと思います。
 なお、「DV被害支援室poco a poco」では、DV被害者支援として、ア)女性および母子への暴力・DVへの相談、イ)「婚姻破綻の原因はDVにある」とする離婚調停に向けての支援、ウ)暴力(「暴力のある家庭環境で育った」を含む)で傷ついた心のケアをおこなっています。最初に、カテゴリーⅠ「はじめに」に目を通していただければと思います。




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