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[Ⅶ-22] 継続情報<震災・地震/火山/氾濫>ストレスとトラウマ、命と心を守る

<ダイヤモンドオンライン>津波前後、犬に噛まれて化膿した被災者たち  被災地に入ったボランティア医師の奮闘日誌②

 
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裴 英洙 [神奈川県災害医療チーム(JMAT)ヘルスケアクリニック厚木 医師]
2011.3.25

 3月11日に発生した東日本大震災。多数の死傷者が出て、壊滅的な打撃を受けた被災地・石巻の赤十字病院へ、日本医師会が派遣する災害医療チーム「JMAT」(ジェイマット)の一員として派遣された30代医師の現場レポートを、可能な限りリアルタイムに更新していく。災害そして医療の現場で、日々何が起こっているのか。

樹木も住宅の基礎もない、かつての絶景スポット
 我々の医療チームは、そもそも厚木市にある「ヘルスケアクリニック厚木」に勤務する医師と放射線技師、事務員で構成されている。今回、神奈川県医師会が、日本医師会による災害医療チーム「JMAT」(ジェイマット)に参加する医療チームを募集していたので、当クリニックがそれに応募。宮城県の石巻赤十字病院に派遣されることになった。
 災害支援初日の今日は、石巻赤十字病院で朝7時にミーティングを開き、午後からの医療支援を前に石巻市内全域を視察することにした。同病院の災害対策本部の医師から教えてもらった石巻市の日和山公園に向かう。
 同公園は、石巻市内を一望できる絶景のスポットとして、宮城県のガイドブックにも載っているという。この時期は、梅や桜が咲き、花見客も集まってくるそうだ。
 そこへ車で向かうと、ガイドブックとは対照的な光景があった。
 境界線で区切られたようにある地点から建物がすべてなぎ倒され、更地のようになっている。樹木はおろか、住宅の基礎すらも流されているのが分かった。
 かつての市内の絶景スポットは、津波の大参事をまざまざと映し出していた。我々神奈川県医師会JMATチームは言葉もなく、ただ手を合わせて祈ることしかできなかった。


多かったのが、脱水症状からくるめまいや疲労感
 無念な思いを胸に石巻赤十字病院に戻ると、救急外来患者が増えているとのことだったので、急遽そちらのサポートに回ることになった。救急外来といっても、外傷を化膿・悪化させてしまった被災者や、急に立ちくらみや失神を起こした患者など、通常の病院ならば一般外来に回るべき人たちであふれていた。
 患者たちは、救急外来のエリアではなく、待合室に10床ほど用意されたベッドに直接運ばれた。
 通常ならば座っての問診後、ベッドに移動してもらうところだが、そのスペースと時間がないため、ベッドに直接横になってもらい、診察と治療を行った。野外病院のようだ。
 病院を訪れる患者の多くは、70歳以上の高齢者だ。
 中でも多かったのが、脱水症状からくるめまいや疲労感だ。
 避難所での生活では、トイレが簡易式ということもあって飲食を控えたり便を我慢する例は少なくない。寒さの影響もあって、積極的に水分を取りたくないということもあるだろう。
 また、日常ではあまり見られない例として、意外にも「犬噛傷=犬にかまれた」という例があった。詳しい状況を聞いたわけではないが、津波の前後に犬に噛まれ、そこが化膿したため処置をするケースが、数件あった。
 このほかには、津波の中を裸足で歩いたせいで足の裏に傷を負ったという患者や、避難所で肺炎を起こした患者、高血圧・高脂血症・糖尿病といった慢性疾患を悪化させた患者が目立った。


飲んでいた薬がわからない
 高齢者を取り巻く医療上の問題としては、服用していた薬が分からなくなっているケースがある。
 自宅が被災した場合、薬ごと津波に流されている。高齢の患者が、自分が普段から服用している慢性疾患の薬の名前を憶えているケースは、それほど多くない。そこで薬剤師が、患者から疾患名を聞き、覚えている範囲で薬の特徴を教えてもらいながら、服用していた薬を当てている。

看護師が足りない。インスタント麺は食べられない
 当チームは、7時~18時の勤務体制で医療ボランティアを行っているが、もともと石巻赤十字病院で働いている医師たちは、病院の敷地内にある駐車場にテントを立てたり、医局や診察室に寝袋を持ち込みながら夜勤をこなしている。
 各地から医師を中心としたボランティアチームが駆けつけているために比較的医師は多いが、看護師の数は通常の病院に比べて少ない印象を受けた。そこで我々のチームでは、同行した放射線技師や事務員などに雑用をお願いし、いわゆる「看護助手」として看護師をサポートしてもらった。
 現在のところ、現場の医療チームの食事や飲料は充足しているように見えた。ただ、ガスがまだ一部しかつながっていないため、レトルトカレーやインスタント麺などが届いても食べることができないようだ。
 今日は我々のチームも昼食の機会を逸してしまったので、明日は少し工夫したいところだ。

※編集部注記:医療の現場でも「火を使う食事はとれない」とあるが、宮城県・石巻市では、1日1食ないしは2食の食料の配給しかない、深刻な食料不足に直面している避難所もある。パンやおにぎりなど、すぐに食べられるものを支援してほしいとのことだ(2011年3月25日現在)。


■3月24日(木)
午前 宮城県・石巻市の日和山公園を視察
昼食なし
午後 石巻赤十字病院にて診療・治療活動




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