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[Ⅶ-5]<虐待>新聞事件簿。隣の家の子どもは大丈夫?子どもを助けてあげて!

<毎日新聞>殺さないで:親権見直し/2 必要な手術のために

 
 <毎日新聞>殺さないで:親権見直し/3 「隠れた傷」根深く <毎日新聞>殺さないで:親権見直し/1 「制度改正で救えたはず」
 「おつらいでしょうが、裁判所の判断を仰がざるを得ません。この子に生きていてほしい」。中部地方の弁護士は08年夏、生後1カ月の女児の両親に手紙をしたためた。女児は重い心臓疾患で、すぐ手術が必要だった。
 この数週間前、病院で主治医と両親のやりとりが繰り返された。「生命維持には手術が必要です」「子供の命は神様にお任せします」。信仰上の理由から両親は女児の手術を拒んでいた。
 女児は肺への血流が少なく、低酸素症で脳障害が生じる恐れが強い。突然死の危険もあった。手術には親権者の同意が必要だ。生命に危険があっても親が拒む場合、親権を一時的に失わせ、その間に親権代行者の同意で手術をするしかない。
 児童相談所は医師の通告で、親権剥奪とその仮処分を家庭裁判所に申し立てた。「手術拒否は親権乱用で、子の福祉を著しく損なう」。約1週間で仮処分が出て、弁護士が親権代行者となった。
 その後、弁護士の手紙を読んで連絡してきた母親は手術の説明に同席。弁護士が同意書に署名し、手術は成功した。児相のワーカーは女児と接する両親を注意深く見守った。「定期的に通院し、治療を受けさせます」。誓約書に両親が署名し、児相が申し立てを取り下げて親権が回復した。
 一時的な親権制限ができない現状は、親権剥奪の申し立てという非常手段を現場に強いてきた。信仰が理由などの場合、養育上の問題がなくても剥奪が必要だった。今回の民法改正案に、最長2年の親権一時停止が盛り込まれる背景の一つだ。
 より深刻なのは、養育放棄で必要な治療がされないまま埋もれた子供の存在だ。ある女児は母子家庭で食事が十分できず、家の中はゴミが散乱し、学校にもあまり通っていなかった。小学校高学年で児相に保護された。
 施設入所後に内臓疾患が判明。幼児期に必要な手術を受けないまま放置され悪化していた。だが、児相は母親と連絡がとれない。中学生になっていた女児は「治りたい」。本人の意思を確かめて親権喪失が申し立てられ、昨年12月に手術した。「元気になりました」。1月、親権代行者の弁護士は幼い文字の賀状を受け取った。
 ただ、親権停止が導入されても、判断が難しいことに変わりはない。重い障害を抱える10代後半の少年は数年前、「行わないと命が心配」と主治医に手術を勧められたが、両親は「これ以上、つらい治療を受けさせたくない」。児相の申し立てで親権剥奪の仮処分が認められ、決定後に手術となった。
 両親は17年間、ほぼ寝たきりの少年を自宅で介護してきた。「そんな両親の親権をとめることが正しいのか。児相が何とか説得できなかったのか」。親権代行者となった弁護士は指摘する。「親権一時停止制度ができても、現場には『申し立ての手前』で親に心を開かせる力量が必要だ」【野倉恵】=つづく

毎日新聞 2011年3月3日 東京朝刊




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