あなたは、夫の暴力・DVを容認していませんか? 暴力のある家庭環境で暮らす子どもの心を守ることを忘れていませんか?

[Ⅶ-5]<虐待>新聞事件簿。隣の家の子どもは大丈夫?子どもを助けてあげて!

<毎日新聞>殺さないで:親権見直し/1 「制度改正で救えたはず」

 
 <毎日新聞>殺さないで:親権見直し/2 必要な手術のために <時事通信>親権停止法案を閣議決定
 虐待死が相次ぐなど児童虐待の深刻化を受け、親権制度を見直す民法改正案が近く、国会に提出される。現在でも虐待を繰り返す親から親権を剥奪する「親権喪失」はあるが、親子関係断絶という結果の重大性などから、行政はほとんど使っていない。親権一時停止が創設される改正案で事態は打開されるのか。虐待の根源にある親権の問題を追う。【野倉恵】

◇暴力、性虐待…加害者は父親
  「(加害者は)お父さんです」。西日本の児童相談所。13歳の少女が被害申告書につづる幼い文字に、所長は息をのんだ。小学生時代から性虐待を繰り返してきた父親の親権は00年春、家庭裁判所に剥奪されたが、「制度が早く見直されていれば、もっと早く救えたのでは」。経過の全容を関係者が初めて証言した。
 少女は兄や姉と3人きょうだい。母親は蒸発し、暴力団員の父親が傷害容疑などで逮捕されるたび児童養護施設に預けられてきた。96年1月、出所した父親に強引に引き取られ、レンタカーで暮らす生活に陥る。「盗んでこないとお父さんに怒られる」。1カ月後、子供に万引きを強い、暴力も振るった父親は逮捕された。
 97年夏に出所した父親は施設を訪れ、子供を親族の見舞いに連れて行くと迫った。少女と兄はうなずいたが、姉は「行かん」と、父親と目を合わせない。父親が外出したすきに施設長が姉を近所の家に逃げ込ませ、児童相談所が保護した。姉は母親の連れ子で、父親から性虐待を受けていたことを打ち明けた。
 施設長と児相は親権剥奪の検討を始めたが、周囲に前例はない。裁判には、剥奪確定まで親権代行者が必要で、剥奪後の未成年後見人が求められることも多いが、「個人が表に出る」「家族も巻き込みかねない」。結局、この時は見送った。
 だが約1年後。学校に行かず、家事をさせられていた兄が、父親から「何で犬の世話をちゃんとせん」と包丁で足を刺されるなどして数週間のけがをした。父親は逮捕されたが、取り返しのつかないことが起きていた。少女が性虐待を繰り返されるようになっていた。恥ずかしさから否定したが、「一緒にふとんに入っていた」。兄が証言した。
 兄妹を一時保護した児相には父の知人の組員らが押しかけた。所長は検察に親権剥奪の申し立てを頼んだが、「上級庁と相談する」と即答しない。自分がやると決め、施設長も未成年後見人になることを即決した。
 申し立て約1カ月後の98年12月、親権喪失の仮処分が出て、事実上親権が停止。正式に認められるまで、さらに1年以上かかった。父親は強姦(ごうかん)罪などで実刑が確定した。
 施設に戻った少女は「お父さんがこんなことしたって知られるのが一番きついん」。職員が「体を張って守る」と励ますと、「先生たちに悪い」と言った。酒を飲んで暴れなければ、水族館に連れて行ってくれたこともあったと話した。
 姉妹は施設から高校に通って卒業した。施設を出た後、施設長は児相を通し、父親に転出先を知らせないよう役場に頼んだ。それでも、安否を気遣って施設長が電話すると、姉妹は父を恐れ、真っ先に「お父さん何かあったとね」と尋ねる。
 「姉の被害がわかった時に裁判に踏みきり、下の子を渡さなければ……」。施設長や職員の思いは消えない。「どれだけの子供が救われず、埋もれてきたのか」。当時の児相所長は言う。=つづく

毎日新聞 2011年3月2日 東京朝刊




もくじ   3kaku_s_L.png   [Ⅶ-5]<虐待>新聞事件簿。隣の家の子どもは大丈夫?子どもを助けてあげて!
FC2 Blog Ranking
   

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

~ Trackback ~

トラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【<毎日新聞>殺さないで:親権見直し/2 必要な手術のために】へ
  • 【<時事通信>親権停止法案を閣議決定】へ