あなたは、夫の暴力・DVを容認していませんか? 暴力のある家庭環境で暮らす子どもの心を守ることを忘れていませんか?

[Ⅶ-5]<虐待>新聞事件簿。隣の家の子どもは大丈夫?子どもを助けてあげて!

<朝日新聞>子への虐待 早期認識を (山梨県立人間福祉学部教授 西澤哲) 

 
 <朝日新聞>施設入所の子、5割が父母からの虐待経験 厚労省調査 <朝日新聞>心の傷抱えた子に光 情緒障害児施設開設
2010年04月15日

―虐待のニュースが後を絶ちません。子どもへの虐待は、どういったものがあるのでしょうか。
 「暴力による身体的虐待、言葉や態度、価値観の押しつけなど心理的に子どもを痛めつける心理的虐待、性的虐待に分類される。それに対しネグレクトは、子どもに必要なことや有益なことをしない行為。衣食住などの欲求を満たさない身体的ネグレクト。悲しんでいても放っておく、喜びを否定する、怒りを受け止めないというような情緒的ネグレクト。子どもが学校に行かなくても無関心で放置するなどの教育的ネグレクト、必要な医療を受けさせない医療的ネグレクトや歯科的ネグレクトなどがある」

―新しいタイプも出てきているのでしょうか。
 「子どもを故意に病気にし、医療機関で治療を受けることを繰り返すタイプがある。子どもに毒物や雑菌を投与したり、子どもの血を抜いて貧血状態にしたりする。僕が虐待の臨床を始めた約30年前には、日本では報告例がなかった」

―全国の児童相談所への相談件数がここ20年ほどで約40倍と急激に増えていま
す。なぜでしょう。
 「実際に虐待は増えている一方、放置されていたものも社会が扱うようになったのだと思う。急速な増え方はその両方が相まっているのだろう。日本の社会が大きく変わってきて、家族というものが揺れてきている。情緒的つながりが崩れてきているというより、(情緒的つながりが)なかったことが露呈してきたのではないか」

―その要因は何でしょう。
 「ひとつは、大人たちが自身の人生に納得がいかなくなっていること。社会での無力感を、誰かを支配するというゆがんだ方法で解消しようとする。ネグレクトの場合は、自身が愛情欲求や依存欲求を満たされないまま大人になっていること。愛され、依存欲求も満足した時点で初めて、人の依存欲求を引き受けることができる。多いのは、愛情欲求が満たされず、パートナーを求め、子どもが生まれてしまう状態。その時に子どもの依存欲求を引き受けられず、自分の欲求を満足させる方が重要だから、子どもを放ってしまう。パートナーが子どもに暴力をふるっても、(子どもよりも)パートナーをとってしまう」

―虐待を受けた影響はどう出るのでしょうか。
 「乳幼児期であれば、情緒的結びつきがうまく形成されず、安定した対人関係がもてない状況が、暴力や非行などに結びつく。性的虐待では、うつ状態や自傷行為、過食などの摂食障害を患うこともある」

―どうしたらよいのでしょうか。
 「虐待は色々な問題の結晶。トラウマなどの精神的な問題、児童相談所の数の少なさといった制度的な問題、司法制度の問題など、分断されている専門領域すべてにかかわっている。解決策もそれぞれ違い、多様化している。ためらっているうちにどんどん大変な状況になってしまう。まず社会がその子の存在を認識し、通告やその後のケアに力を注ぐべきだ」
(聞き手・構成 柏原愛)

《略歴》
 にしざわ・さとる 1957年生まれ、神戸市出身。81年、情緒障害児短期治療施設に心理療法士として勤め、88年にサンフランシスコ州立大教育学部カウンセリング学科修了。日本社会事業大学専任講師、大阪大大学院人間科学研究科助教授を経て、2007年から山梨県立大人間福祉学部福祉コミュニティ学科教授。




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