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[Ⅶ-12]<いじめ・差別・貧困>新聞事件簿。傷ついた子どもの悲鳴

<中日新聞>【いじめと生きる】第7部 大人たちへ (4)ばれなきゃ

 
 <中日新聞>【いじめと生きる】第7部 大人たちへ (5)本音 <中日新聞>【いじめと生きる】第7部 大人たちへ (3)バッシング
2007年7月1日

サービスエリアなどで回収されるごみの6割が、不正持ち込みごみだ


■ごみ、裏金、偽装…マヒした「罪悪感」
 名古屋市緑区の中学三年の少女(15)は昨秋、教室で前の席の女子の背中をよくこづいたり、ペンやちぎった消しゴムを投げつけたりしていた。授業中、先生のすきを見て。「ぶりっこで腹が立つ」から。友達数人でいじめていた。

 ある日、教師に呼び出された。「うちら友達だって」。とりあえず、しらを切ったが、ばれればまずいことになる。翌日、その子に言った。「今度チクったらどうなるか分かってるよね」

 当然だが、いじめは大人に隠れてする。教師や親に知られなきゃどうってことない、と考える子どもに大人は「ばれなきゃいいなんて、ひきょう者が」と怒るだろう。だが、しかし…。

 愛知県豊田市にある東名高速の上郷サービスエリア(SA)。裏手にある建物では、作業員の浜田正次(58)と橋元孜(62)から、今日もため息がもれる。

 ここには、同エリアと近隣のパーキングエリア(PA)で回収されたごみが集まる。中身を分別するため、二人はカッターでビニール袋を一つずつ破っていく。

 当然、中にはSA、PAで出たごみが入っているはず。ところが、袋から次々に現れるのは、例えば、いくつもの使用済みおむつ、ペットのふん、掃除機のごみパック、卵、肉、魚、野菜…。どう見ても家庭ごみのオンパレードだ。

 中には「東京23区」「名古屋市」など自治体名入りのごみ袋も。「分別したり、決まった日に出すのが面倒なんでしょうけど…」。二人の足元では、居着いた猫が作業台を見上げている。

 東名高速や中央道などのSA、PAを管理する中日本エクシスの名古屋支店調査役、亀井信昭(53)によると、ごみは回収箱以外に、緑地帯や建物の陰など人目につきにくい場所に捨てられやすい。家電、タイヤ、家具、ふとん、衣類も少なくない。

 同社が管理する計百三十七カ所のSA、PAから二〇〇六年度に回収されたごみは計七千八百トン。調査の結果、高速道路外からの「不正持ち込みごみ」は実に六割に達した。そして、この「ばれなきゃいい」と捨てられたごみの処理費用には、なんと約二億四千万円がかかっている。

 一方、「ばれなきゃいい」と十七億円にも上る裏金を組織ぐるみでつくっていたのは岐阜県庁。

 「いつかはばれると思ったが、二十代では言い出せなかった」。今、四十代の職員がいう。入庁まもなく、覚えのない日の出勤簿に出張のマークがついており、驚いた。カラ出張で浮いた金は課の裏金になっていた。「毎月繰り返されるうち、やめるべきだという感覚はまひしました」

 ほかにもある。耐震偽装、コムスン問題…。そんなニッポンの大人の社会を「ばれなければ何でもありの末期症状」と評すのは、五年前、雪印食品の牛肉偽装を内部告発した西宮冷蔵(兵庫県)の社長、水谷洋一(53)だ。同社は内部告発後、「後ろめたいところがある取引先」が離れ、一時廃業に追い込まれた。水谷が嘆く。「保身ばかりの自分勝手な大人が、正しいことを自信をもって子や孫に教えられますか」

 あの名古屋市の少女が、いじめを疑う教師にしらを切ったのは、ちょうど、いじめ問題の報道が相次いだ時期。そのころ見たニュースの中では、生徒が自殺した中学の校長が一度は否定したいじめの存在を認めていた。

 「大人だって、ばれなきゃいいと思ってるんじゃん」。少女は学年が変わって、相手の子と別のクラスになるまで、いじめをやめなかった。

 そして、つい最近のミートホープ社の牛ミンチ偽装が、この少女のそんな大人への見方を確信に変えたそうだ。「(同社のひき肉が使われた)ローソンのコロッケ好きだったのに。だまされた」

 (敬称略)

<子どもたちから>
 「ふだん食べてる物は全部、表示と違うんじゃないの?」。金沢市の繁華街・香林坊にいた高校三年の少女(17)は、大人がしでかした「食の偽装」への不信感でいっぱいだ。「私も、うその行き先を親に告げて遊びに行ったことはあるけど、大人の方がグルになってだまして、どれだけの人に迷惑がかかるか全然考えてないよ」。バス停にいた高校三年の少年(17)は「大人は胸に手を当ててみて」。子どもにいろいろ言うけれど、自分は、どうかと…。




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