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[Ⅶ-12]<いじめ・差別・貧困>新聞事件簿。傷ついた子どもの悲鳴

<中日新聞>【いじめと生きる】第3部・母親VS先生(6)

 
 <中日新聞>【いじめと生きる】第3部・母親VS先生(7) <中日新聞>【いじめと生きる】第3部・母親VS先生(5)
2007年2月21日

  「学校選択制」は東京都内の区など一部の自治体が導入しているが、先生まで選べる仕組みはない。だから、いじめなどの問題が起きた時、ちゃんとした対応をしてくれる教師に巡り会えるかどうかは、いわば運次第。母親と先生の座談会でも、母親側からは、こんな話が-。

 ●ユウ 今年の先生は外れだ、ってよくありますね。隣のクラスがいいのに、とか。うちは(子どものいじめ被害を相談した時にも)何にもしてくれなかった。

 ●アキ 保育園から高校出るまで、1人か2人いい先生にあたればいい方なんじゃないの、ぐらいに思う。

  実は保護者の評価を聞こう、という学校は増えている。2004年の文部科学省調査で、保護者、生徒らから評価を受けている公立学校は78%にも上った。

  群馬県太田市の毛里田(もりた)中学校の場合は、03年度から導入した。保護者は年2回、「学校は『いじめ』や『問題行動』などの解消によく努力している」など30以上の項目に4段階で評価を下す。生徒も、教科ごとに授業のわかりやすさや満足度を評価する。

  「こちらの思い込みに気づかされ、反省の材料や、逆に自信にもつながる」。教頭の野口裕孝(52)は意義を語る。ただ「教師を色分けするものではない」。

  だが、まさに教師の色分けに使おうという「評価」が先月、教育再生会議で打ち出された。

  自著で「ダメ教師にはやめていただく」と宣言している首相の安倍晋三(52)肝いりの会議は第1次報告で、指導力不足教員の認定や、校長などによる教員の評価に「保護者、学校評議員、児童・生徒等からの意見も反映させる」と提言したのだ。つまりは“ダメ教師排除”のツールとしての評価である。

  当然ながら、先生たちは歓迎していない。

 □■先生「親からの評価制度、ことなかれ増やす」
 〇ヤスシ 保護者に評価されて全部それをくみとってしまったら、自分の授業って果たしてできるのかなっていうのが一番の不満ですね。

 〇ヒロユキ 内閣が替わるたびに“教育改革”で、細かい仕事が増える。いつも、やれやれやれ、の掛け声ばかり。やらなかったら処罰としか聞こえない。

  「子どもを厳しくしかると、親からクレームが来る。当然、親からの評価も下がります」と、各地の教員の相談に乗る「教師を支える会」代表で明治大教授(カウンセリング心理学)の諸富祥彦(43)は言う。「難しい子を担任しても、評価は下がる。ばかばかしいんです。先生はプライドがズタズタになります」

 〇ヒロユキ 結局、事なかれ主義がいい、みたいな感じになりますよ。

  諸富も言う。「それならばと、(教師たちは)子どもたちに迎合し、人気取りをし、子どもを止められない雰囲気になる。でも、そういう雰囲気の中でこそ、実は、いじめが起きているんです」

  05年の文科省の意識調査では、保護者は教員評価への参加について賛成が約4割で、反対の約1割をかなり上回ったが、「どちらともいえない」も4割弱を占めた。座談会の母親たちは-。

 □■母親「好きや嫌いや、感情が入っちゃう」
 ●アキ 親がきちんと評価できるか分かんないよね。実際、授業を受けてるわけじゃないし。

 ●サクラ 好き嫌いや感情が入っちゃうしね。

 ●アキ 親としては(評価をする)その時に問題があれば全部もうだめだし、問題なければ「いい先生」。それが1年間の評価として出ちゃうのもおかしいし。

  先生だけでなく、母親たちも懐疑的。保護者や子どもの「お客さま」化を助長する可能性もある。では、いじめを起きにくくさせるため、先生にできることとは?

 (敬称略、つづく)

 【注】●=母親 サクラ(40)、アキ(50)、トモエ(36)、ユウ(41) 〇=先生 ヤスシ(23)、マモル(43)=中学、ヒロユキ(45)=高校。座談会は2月初旬、中日新聞本社で実施。記事化に際し再構成した。参加者の呼称(仮名)は各自が決めた。




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