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[Ⅶ-12]<いじめ・差別・貧困>新聞事件簿。傷ついた子どもの悲鳴

<中日新聞>【いじめと生きる】第3部・母親VS先生(2)

 
 <中日新聞>【いじめと生きる】第3部・母親VS先生(3) <中日新聞>【いじめと生きる】第3部・母親VS先生(1)
2007年2月17日

  学校がいじめに気づかなかったケースで、よくささやかれるのが「先生も忙しい」。確かにこんなデータもある。

  労働者全体の1日平均労働時間は8時間余だが、国が昨年、40年ぶりに調べたところ、公立小中学校の教師はざっと11時間。自宅での持ち帰り仕事も30分ほどあった。座談会では、母親側からこんな証言が。

 ●トモエ うちの娘は中学校の部活でいじめられて、結局、手のけがで、ということで部を辞めたんですが、「(いじめに気づかない顧問の)先生も忙しいからね」って、子どもが言ったんです。だから「なかなかそこまでは見られないよ、私だけのために」と。

  子どもに、そんな思いをさせるほど教師は本当に忙しいのか。夏休みもあるし。

 〇ヒロユキ (教師は)みんな、部活があるから…。

 〇ヤスシ 僕も夏休みはほとんどクラブで…。

  楽そうに見えたが。

 〇マモル 数年前までは。(笑)

 □■先生「ゆとり教育でゆとりがなくなった」
  数年前-。先生たちによると、忙しくなったわけは、名はゆったりとした「ゆとり教育」、中でも、2002年度に、その目玉として導入された「総合的な学習の時間」だという。

 〇ヒロユキ われわれにとってはゆとりじゃないんです。総合学習で何をするか、学校に任せるっていうけど、一つの行事をやるにしても構想から練らなきゃいかんし、そのために会議、会議で。夜中の2時からということもあった。問題が起きたんじゃなく、行事の打ち合わせで。

 〇マモル 学校に丸投げっていうことなので。型がないものは時間がかかりますね。

 〇ヒロユキ 授業の準備は1週間分を週末に持ち帰ってやってるからね。土日も休めない。もっと、子どもと接したいけど、できない。

  自由に使える総合学習の時間が、先生たちの“自由”を奪っている、ということらしい。

  教師の「仕事術」に関する共著がある札幌市の中学校教師、堀裕嗣(40)がいう。「02年度を境に事務仕事は一挙に増えた。十数年前の3-5倍。先生は地元の教育学部を出たまじめな人が多い。器用なタイプじゃないし、総合学習で生きる力を教えられるような人生を歩んでいない。結局、膨大になった事務仕事に押しつぶされてしまう」

 □■母親「忙しいのは先生だけじゃない」
  だが、それでも…。

 ●トモエ 娘がいじめられたとき、私は命にかかわる病気で入院していた。娘は病気を心配してなかなか私に話してくれなかった。自ら先生という職業を選んだなら、学校内のことはお任せしたいというのは親のわがままでしょうか。

 ●ユウ 私も看護師として働いている。命を預かる仕事で絶対に手は抜けない。忙しいのはどんな仕事でも同じ。先生だけが特別じゃないでしょう。

  親からすれば「忙しい」は免罪符にはならない。

  ただ、こんなデータも。文部科学省によると、病気で休職する教師は05年度まで12年連続で増え続けており、同年度は過去最多の7017人。うち、精神性疾患による休職が実に6割に上り、こちらも13年連続で前年を上回っている。

  先生たちは何かに追いつめられているかのようだ。

  堀が謎をかける。「先生のストレスを増やしているのは事務仕事だけじゃない」

  どうやら、その背景には先生と親、子どもの関係の変化があるようで…。

 (敬称略、つづく)

 【注】●=母親 サクラ(40)、アキ(50)、トモエ(36)、ユウ(41) 〇=先生 ヤスシ(23)、マモル(43)=中学、ヒロユキ(45)=高校。座談会は2月初旬、中日新聞本社で実施。記事化に際し再構成した。参加者の呼称(仮名)は各自が決めた。

 この連載にご意見をお寄せください。〒460 8511(住所不要)中日新聞社会部「いじめと生きる」取材班 ファクス052(201)4331、Eメール shakai@chunichi.co.jp




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