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[Ⅶ-12]<いじめ・差別・貧困>新聞事件簿。傷ついた子どもの悲鳴

<中日新聞>【いじめと生きる】第3部・母親VS先生(1)

 
 <中日新聞>【いじめと生きる】第3部・母親VS先生(2) <中日新聞>【いじめと生きる】第2部・大人は分かっていない 思い込み=「死に急ぐ」のはこどもじゃない
2007年2月16日

 「いじめ」を語ると、親は先生への、先生は親への不信をあらわにすることが多い。だが、子どもの一番近くにいる「大人」がいがみ合っていて、解決の道が見えるわけがない。子がいじめられた経験を持つ母親4人と現役の教師3人に直接、話をしてもらった。居住地、勤務地もバラバラ、互いに見知らぬ7人の座談会は3時間半にも及んだ。その一部を紹介しながら、親と先生の関係の変ぼうや、思いのズレなどについて考えてみたい。

  火ぶたを切ったのは、声涙ともに下る感じの母親たちの悲痛な訴えだった。

 □■母親「子どもの何を見ているの」
 ●サクラ 中1の1学期から息子がいじめに遭い、学年末には、ひどい暴力を受けて、うつ病になりました。でも、校長先生は「息子さんが『やめてくれ』って言うしかないでしょう」って。息子は1年間、「何でそんなことするんだ」っていじめる子と闘い続けていたのに、いったい、何を見てたんですか。校長先生に「(いじめを放置する)学校って何なんですか」と尋ねたら「じゃあ、どうしたらいいか、教えてください」と。何でこんな学校に息子を預けているんだろうって…。

 ●アキ 娘のことなんですけど…すみません…全然、泣くつもりは無かったんですけど。中1の夏休み明けからいじめられて、親にも言えなくて1人でずっと悩んでいて、そのうち、夜寝られない、突然泣く、叫ぶ、自傷すると、どんどん変わってきたのが分かって。先生は「(いじめには)気づいてたけど何もしてません。大ごとにすると余計、ひどくなる」と。娘は「先生は信じられない」って、学校に通えなくなりました…。

  一番大変な時に気のない対応。教師、学校への不信が募るのも道理だが、子がいじめられた経験のあるなしにかかわらず、親には一般にそんな傾向があるようだ。例えば、文部科学省の2005年度の調査によると、中学生の保護者で「いじめや不登校への対応」に「満足」と答えたのは34%にすぎない。無論、先生たちにも言い分はある。

 □■先生「教師の大半はまとも。はずれもいるが…」
 〇ヒロユキ 問題の教師なんて(学校に)1人いれば多い方。大多数は善良だと思いますよ。まあ、外れくじをひいちゃった人もいると思いますが。いじめには、前段の「いじり」っていうのがあって、その境界の判断も難しい。

 ひどい対応をする教師は多くない、というのだが、学校現場には確かに「事なかれ主義」がある、という“告発”も飛び出した。

 〇ヤスシ これは初めて言うんですが、私もかつて、いじめられていて、今、(母親の)皆さんの話を聞いて、涙ぐんでしまった。同じ目に遭う子どもを出したくないと願っているが、「何もない」「学校は悪くない」の一点張りの管理職もいて、保護者にクラスの実態を知らせる学級通信の中身まで規制をかけられたり…。思いと現実は違うのかも、と。なにくそと思うんですけど、なかなか。

 ●サクラ 息子の学校の校長先生は「うちは地域で一番いい学校です」とおっしゃった。息子が(いじめで殴られて)アンパンマンのように顔を腫らして帰ってくる、そんな学校がですかと言ったら、「小さなことはいろいろありますけど」って平然と。

 ●アキ 先生は校長には従うしかないんですか。

 〇ヒロユキ 基本的に管理職は信用しないが、ま、そうですね。(苦笑)

 ●アキ やっぱり。子どもの学校でも校長が代わったら雰囲気が全然違った。

  「校長はいじめに気づかない方が都合がいい」。東海地方の4つの小学校で校長を務めたことがある教育評論家、丸毛昭二郎(80)は逆説的に言う。「『なぜ指導しなかった』と責任が重くなるから。だから、親のせいにして、大事に至らぬようにと祈っているだけの校長が多い」

  教育再生会議でも一般教師の問題ばかりが取りざたされるが、丸毛は「まず校長こそが変わるべきだ」。

  議論は、教師が置かれている現状へと移って…。

 (敬称略、つづく)

 【注】●=母親 サクラ(40)、アキ(50)、トモエ(36)、ユウ(41) 〇=先生 ヤスシ(23)、マモル(43)=中学、ヒロユキ(45)=高校。座談会は2月初旬、中日新聞本社で実施。記事化に際し再構成した。参加者の呼称(仮名)は各自が決めた。

 =取材班・島田佳幸、酒井和人、森川清志、辻渕智之、伊藤章子=

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