あなたは、夫の暴力・DVを容認していませんか? 暴力のある家庭環境で暮らす子どもの心を守ることを忘れていませんか?

DV被害支援室poco a poco 庄司薫のコラム

子どもの前だからこそ、暴力は嫌だと伝える!

 
 快晴の体育の日。菜根譚から.. 伝えるタイミングが大切!
 夫からの暴力に対しては、子どもの前だからこそはっきりと嫌だといわないとならない。
 「子どもが手を離れるまで、私が我慢すればいい」といった、母親の<子どものために生きている>メッセージは、実は、子どもの心を傷つけている。ときに、親の期待に応えないといけないと追詰める。
 思春期に入り、自立心が芽生えてくると、なんどなく親の、大人のいうことは”嘘”だと気づいていたことに反発してくる。子どものため、私のためといっているけれど、自分のためじゃない(自分を守る)、世間体を考えていい顔をしたいだけじゃない、と・・。そんなことは、子どもはすべて見破っている。<大人は、親は嘘つき!>って。
 しかし、思春期に入るころには、いつの間にか、同じコトをしている。汚い、ズルい大人の、親の真似を・・。その方が楽だし、自分自身が表面的には傷ついていない素振りができる。でも、本当は、心が悲鳴をあげるほど、傷ついている。
 だから、正直に自分のために生きる、大人、母親じゃなければいけない。子どもの前で、夫から暴力を受けても、母親を演じ続けることは、子どもの成育に決していい結果を生まない。女の子は、女性は男性から暴力を受けても逃げれないことを学び、男の子は、女性は恫喝し、暴力で怯えされればいうことをきかせられることを学んでしまう。しかも、感情をそのまま相手にぶつける、汚いことばで罵倒し、ことばより先に手をだすなど、暴力を対人関係とのコミュニケーション、ことばとしてすり込み、学んでしまう。
 暴力そのものは、自分の気持ちを伝えることばを持たないことによっておこる。ことばをもたない乳児は、泣く、叩く、投げる、笑うでしか気持ちを伝えられない。気持ちを伝えることばを持たないことが、暴力を生むという一面をもっているのである。長く内紛が続いていたところの復興で、子どもへの教育が何よりも優先されるのは、ことばを学ぶことが、暴力・殺し合いを起こさない唯一の路だからである。
 気持ちを伝えることば、語彙をたくさんあなたの蔵に蓄えていこう。


※ DVの本質は、本来対等であるはずの男女(夫婦間、交際者間)の関係に、上下の関係、支配と従属の関係を成り立たせるためにパワー(力)を行使することですから、”関係性”で理解する必要があるわけです。つまり、「上にたとう(支配しよう)とする者」と「下におかれる(支配され、従属させられる)者」という”関係性”であることから、①カテゴリー[Ⅲ-2]「Ⅰ-3.DVは、夫婦の関係、親子の関係になにをもたらすか(1)-(6)」、②「Ⅲ-2」「Ⅰ-4-(2)デートDVから結婚に至る経緯」に目を通していただければ、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(配偶者暴力防止法、いわゆるDV防止法)」第二条の三にもとづいて作成される「都道府県(市町含む)基本計画」の中で「対象とする暴力として、身体的暴力、性(的)暴力、精神的暴力、経済的暴力がある」との記載が意味するものについて理解を深めていただけると思います。
 そのうえで、本記事のテーマ、相反する拒絶と受容のことばやふるまいを繰り返されることにより思考混乱をおこし、暴力の恐怖により機嫌を損ねないように意に添うようにふるまうなど、暴力に順応することで生活を続けざるをえなくなった、つまり、暴力のある環境で生活を続けること=マインドコントロール下におかれてきたのかを理解していただくには、加害者特性の理解、つまり、DV加害者がどのようにふるまうのかを理解すること、その支配するための暴力により、被害者はどのような“負”の思考パターンに陥っていくことになるのかを理解することが大切です。
 そこで、③カテゴリー[Ⅲ-6]「Ⅳ-24.DV加害者に共通する行動特性」に目を通していただき、その中で説明している「感受性訓練に似通った言動パターン」を頭に入れて、④カテゴリー「Ⅲ-2」「Ⅰ-5.被害者心理。暴力で支配、マインドコントロールされるということ」に目を通していただくことによって、“人との関係性”のいう捉え方でDVを認識することがいかに重要なことなのかを理解していただけると思います。
 また、生活を共にしていた交際相手(元を含む)、あるいは、配偶者からの暴力から逃れるために女性センターや警察を通して施設への一時保護を求めたリ、地方裁判所に保護命令の発令を申立てたりすることについては、⑤カテゴリー「Ⅲ-6」「Ⅳ-21.一時保護の決定、保護命令の発令。「身を守る」という選択」で、さらに、⑥「婚姻破綻の原因はDVにある」として、家庭裁判所に離婚(夫婦関係調整)調停を申立てるときには、「Ⅳ.「婚姻破綻の原因はDVにある」ときの離婚(21-26)」において、DV事件特有の問題、そして、それに準じた考え方の重要性などを理解していただけると思います。
 加えて、暴力のある家庭環境で子どもを育てることは、面前DVとして、「児童虐待の防止等に関する法律(児童虐待防止法)」では“精神的虐待”とみなされることから、暴力のある家庭環境で育ち、再び、交際相手や配偶者から暴力を受けることになった被害者も併せて、⑦「Ⅲ-2」「Ⅰ-1.虐待の発見。DV家庭における子ども」、「Ⅲ-4」「Ⅱ.暴力のある家庭で暮らす、育つということ(6-12)」において、子どもへの心身への影響についての理解を深めていただければと思います。
 なお、「DV被害支援室poco a poco」では、DV被害者支援として、ア)女性および母子への暴力・DVへの相談、イ)「婚姻破綻の原因はDVにある」とする離婚調停に向けての支援、ウ)暴力(「暴力のある家庭環境で育った」を含む)で傷ついた心のケアをおこなっています。最初に、カテゴリーⅠ「はじめに」に目を通していただければと思います。




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