あなたは、夫の暴力・DVを容認していませんか? 暴力のある家庭環境で暮らす子どもの心を守ることを忘れていませんか?

[Ⅶ-4]<逆DV>新聞事件簿。女性から男性への暴力、女性の心に潜む病理

【法廷から】夫を刺殺した”逆DV女性”のいい訳

 
 <山形新聞>DV被害女性の支援拡充、ソロプチ山形「一人でも多く」 夫からの暴力、暴言(DV)が原因での離婚、面接交渉でこじれたら
 夫婦や恋人同士の間で、男が女に暴力を振るうのが一般的なドメスティック・バイオレンス(DV)だが、最近は女による男への暴力も増えているという。この事件は、日常的に妻が夫に暴力を振るう“逆DV”がエスカレートしたものである。
 自宅で夫(45)を包丁で刺して殺害したとして、殺人罪に問われた女(38)は、大阪地裁で25日に開かれた公判で「飲酒のせいで、刺したかどうか覚えていません」と弁解を繰り返した。しかし、女が夫を刺したのは今回が初めてではなかった。
 検察側の冒頭陳述や読み上げられた供述調書などによると、事件が起きたのは昨年5月24日夜。大阪市生野区の自宅に帰宅した女は、居間でうたた寝していた夫に激怒。2階へ逃げる夫を包丁を手に追いかけ、左肩付近を突き刺した。多量出血による失血死だった。
 きっかけは1時間前まで2人が飲食していた店でのささいなトラブル。仕事が長続きしないことなどをとがめていた途中、夫が居眠りを始めたことに腹を立て、顔面を殴打。さらに飲んでいた酒を頭からかけるなどして、夫を先に家に帰らせていたのだ。
 当時女はかなりの量の酒を飲んでおり、弁護側は女に責任能力がなく、刺した認識がないと主張。弁護人は事件発生前後の様子を女に聞いた。

弁護人 「店から自宅に帰る途中の記憶は」
女 「覚えていません」
弁護人 「記憶があるのはどのへんから」
女 「回りに血がいっぱいで、夫の頭をひざまくらして。寝ていて目覚めたような感じで」
弁護人 「その後は」
女 「何度も夫を揺すって、起きて起きてって繰り返して」
弁護人 「どうしてそんなことになったの」
女 「わかりません」

 気が付いたら夫が死んでいたと言う女。だが、その直後に血の付いた服を洗濯し、10代の娘には2階に上がらないよう指示した上、近くに住む前夫に娘を預かるよう懇願していた。
 女の様子から「夫を殺した」と直感した前夫が「(女の家で)人が死んでいるかもしれない」と警察に通報。駆けつけた捜査員が夫の遺体を発見した。
 しかし、警察が女の行方を追っている間、女は前夫と娘ら2人の子供とすし店で飲食。「刑務所には行きたくない」と愚痴をこぼし、何杯も酒を飲んだ揚げ句、前夫に説得されて出頭した。

検察官は言い訳を繰り返す女を追及した。
検察官 「これまでにも酒を飲んで記憶がなくなったことはあるのか」
女 「はい。飲むとおかしいと思うようになったのは、2年前ぐらいから」
検察官 「飲酒するとだれでも記憶が飛ぶことがあるが」
女 「自分の場合はその程度のものではなく、頻繁にあって」
検察官 「では病院に行ったのか」
女 「…。夫には相談しましたけど」
検察官 「酒の強さは」
女 「弱くて」
検察官 「あなたの家族からはお酒に強いと聞いていますけど」
女 「そんなことないです」
検察官 「気が付いたら夫が死んでいたなら、普通はあわてて救急車か警察を呼ぶのではないの」
女 「…。夫が死んでいて怖くて」
検察官 「夫が死んだことをどう認識しているのか」
女 「一番の原因は酒で、酒を飲んだからわけが分からなくなって」

 質問の答えになっていない返答が多く、検察官はいらだった様子で質問を打ち切った。

 女が夫と結婚したのは約5年前。かつてラウンジでホステスをしていた際、前夫と結婚していたが、店の客だった夫と知り合った。内縁関係で同棲(どうせい)中だった平成15年、夫が寝室で寝ないことで口論になり、女は包丁で夫の脇腹を刺して逮捕され、殺人未遂罪で懲役2年6月が確定し服役。重傷を負わされながら、夫は「不まじめな自分のせいだ」と刑務所に何度も面会に行き、服役中に婚姻届を出した。
 だが、出所した女は変わっていなかった。DVは以前にも増して激しくなり、夫の顔には常に生傷が絶えず、耳も変形しているほどだったという。
 弁護人から夫婦仲について聞かれた女は「よくけんかをしていたが、そうでないときは家の中でいつも手をつないでいるぐらい」と仲の良さを強調。初公判の罪状認否でも「今でも夫を愛しています。好きな人を殺すはずがありません」と訴えた。
 「自分が怠惰だから仕方がない」と妻の暴力に抵抗することなく一方的に受け入れていた夫と、暴力を振るった後は優しく接する女。一般的なDVの構図で、女の暴力は夫に対するゆがんだ愛情表現だったのだろうか。
(津田大資)



もくじ   3kaku_s_L.png   [Ⅶ-4]<逆DV>新聞事件簿。女性から男性への暴力、女性の心に潜む病理
FC2 Blog Ranking
   

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

~ Trackback ~

トラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【<山形新聞>DV被害女性の支援拡充、ソロプチ山形「一人でも多く」】へ
  • 【夫からの暴力、暴言(DV)が原因での離婚、面接交渉でこじれたら】へ