あなたは、夫の暴力・DVを容認していませんか? 暴力のある家庭環境で暮らす子どもの心を守ることを忘れていませんか?

[Ⅶ-2]<DV(離婚後のストーカー行為含)>新聞事件簿。身近な女性を救おう!

<PJニュース>『DV最新事情』DVに巻き込まれた子どもたちに悲劇

 
 配偶者暴力に関する保護命令の申立てについてQ&A <時事通信>娘の裸写真売った母逮捕=携帯のカメラで撮影-宮城県警
2005年05月26日13時39分 / 提供:PJニュース

DV(家庭内暴力)のうちでも、男性がパートナー女性を加害する場合が多い「配偶者暴力」について特集するこのシリーズ。第3回は、DVで離婚した家庭の子どもたちについて紹介する。
 Iさんは、夫のアルコール依存症とひどい暴力に悩まされていた。子どもと共に家を出て、夫のアルコール依存を理由に離婚を申し立てる。しかし、夫は、巧みに精神科医を利用して「アルコール中毒ではない」という診断書を書かせた。このため離婚調停は難航する。
 Iさんの夫はどういう方法だったか分からないが、Iさんの住所を探り当ててはやってきて暴力を振るった。何度も夫が来るので家族の身の危険を感じ、Iさんはまた転居する。住所を隠し続け、夫に知られるたびに住居を転々とした。子どもは転居のたびに転校をすることになる。兄弟3人とも、思春期に3回の転校を経験した。
 居所が知られることへの怖れと、家庭が不安定であるゆえの、安定しない精神状態のままでの転校の回数が増えるにつれ、子どもたちは学校に不適応を示すようになった。Iさんの夫は肝硬変で死亡した。皮肉なことだが、やっと安心できる生活を得ることができた。
 しかし、3人の子どもたちは成人しても働くこともできず、全員が家に引きこもっている。わずか一人がカウンセラーにやっと通い始めた。子どもたちが、心を殴られた傷から回復するまではまだまだ遠い道のりだろう。
 これはほんの一例だ。配偶者暴力ではほんとうによくある話である。配偶者暴力は、男性側が加害する場合は、男性の支配欲依存症だとよく言われる。したがって、女性(子どもをも虐待している場合は子どもも)が逃げると、支配欲を満足させる対象がなくなるせいで、禁断症状を起こす。そして、気が狂ったように女性(子ども)の居所をさがす。支配欲が昂じて、被害女性やかくまった知人、さらには子どもまでも殺してしまうこともある。そのため、DV法でも「配偶者と子どもたちへの接近禁止」を定めている。
 しかし、この法律が、加害男性との接触を完全に断つことはできない。離婚したあとも電話が来る。手紙が来る。子どもとの面接交渉(面会)をさせる。DVでは、子どもが父親との面会を望むことはほとんどない。むしろ、面会したくない場合が多い。子どもにとって父親とは、母親を「こわす」存在でしかないか、家族や自分をも「こわす」存在でしかないのだ。
 にもかかわらず、父親と面会することになるのは、父親=加害男性 が、支配関係を確認するために無理に面会を要求することが多いからである。そうして、裁判所も、養育費を受け取る見返しに、面接に応じるよう求めることが多い。
 加害男性が子どもの父親であるという歴然とした事実は、ときに配偶者暴力の事実より優先される。「子ども自身が暴力を受けていなかったとしても、子どももまた被害者である」と理解する社会は、まだでき上がっていない。
 子どもは母親と同様に、DV被害者の精神状況を示す病、C-PTSDにかかってしまうことが多い。そうして自分に何の肯定感も持てない。家族ぐるみでC-PTSDに悩んでいる家庭なのに、その家庭に治癒能力を期待するしかないという現状だ。
 続けて悩まされるのは、「暴力の連鎖」だ。子どもたちは、父親を憎み、暴力を憎みながら、成長するとともに暴力に浸かっていく。母親に、兄弟に、暴言を吐き、暴力を振るい、お金を持ち出すようになる。結婚すれば、あの悲惨な、家庭内暴力に支配された家庭を自分が作ってしまう。でもどうしても抑えられない。父親の場合と違い、子どもは暴力を正当化できないからつらい。手をあげる自分を抑えられない自分に耐え難い嫌悪感を持つ。子どもの人生は、一生、本人にとっても悲惨なものでしかない。
 DVから逃れようと、離婚し引っ越しをする。しかしDVは、どこまでも追いかけてくる。ちょうど、夜道をどこまで走っても、月がどこまででもついてくる、という感じだろうか。それでも、DVのない明るい家庭を夢見て、女たちは今日も自立をめざす。【了】


※ DVの本質は、本来対等であるはずの男女(夫婦間、交際者間)の関係に、上下の関係、支配と従属の関係を成り立たせるためにパワー(力)を行使することですから、”関係性”で理解する必要があるわけです。つまり、「上にたとう(支配しよう)とする者」と「下におかれる(支配され、従属させられる)者」という”関係性”であることから、①カテゴリー[Ⅲ-2]「Ⅰ-3.DVは、夫婦の関係、親子の関係になにをもたらすか(1)-(6)」、②「Ⅲ-2」「Ⅰ-4-(2)デートDVから結婚に至る経緯」に目を通していただければ、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(配偶者暴力防止法、いわゆるDV防止法)」第二条の三にもとづいて作成される「都道府県(市町含む)基本計画」の中で「対象とする暴力として、身体的暴力、性(的)暴力、精神的暴力、経済的暴力がある」との記載が意味するものについて理解を深めていただけると思います。
 そのうえで、本記事のテーマ、相反する拒絶と受容のことばやふるまいを繰り返されることにより思考混乱をおこし、暴力の恐怖により機嫌を損ねないように意に添うようにふるまうなど、暴力に順応することで生活を続けざるをえなくなった、つまり、暴力のある環境で生活を続けること=マインドコントロール下におかれてきたのかを理解していただくには、加害者特性の理解、つまり、DV加害者がどのようにふるまうのかを理解すること、その支配するための暴力により、被害者はどのような“負”の思考パターンに陥っていくことになるのかを理解することが大切です。
 そこで、③カテゴリー[Ⅲ-6]「Ⅳ-24.DV加害者に共通する行動特性」に目を通していただき、その中で説明している「感受性訓練に似通った言動パターン」を頭に入れて、④カテゴリー「Ⅲ-2」「Ⅰ-5.被害者心理。暴力で支配、マインドコントロールされるということ」に目を通していただくことによって、“人との関係性”のいう捉え方でDVを認識することがいかに重要なことなのかを理解していただけると思います。
 また、生活を共にしていた交際相手(元を含む)、あるいは、配偶者からの暴力から逃れるために女性センターや警察を通して施設への一時保護を求めたリ、地方裁判所に保護命令の発令を申立てたりすることについては、⑤カテゴリー「Ⅲ-6」「Ⅳ-21.一時保護の決定、保護命令の発令。「身を守る」という選択」で、さらに、⑥「婚姻破綻の原因はDVにある」として、家庭裁判所に離婚(夫婦関係調整)調停を申立てるときには、「Ⅳ.「婚姻破綻の原因はDVにある」ときの離婚(21-26)」において、DV事件特有の問題、そして、それに準じた考え方の重要性などを理解していただけると思います。
 加えて、暴力のある家庭環境で子どもを育てることは、面前DVとして、「児童虐待の防止等に関する法律(児童虐待防止法)」では“精神的虐待”とみなされることから、暴力のある家庭環境で育ち、再び、交際相手や配偶者から暴力を受けることになった被害者も併せて、⑦「Ⅲ-2」「Ⅰ-1.虐待の発見。DV家庭における子ども」、「Ⅲ-4」「Ⅱ.暴力のある家庭で暮らす、育つということ(6-12)」において、子どもへの心身への影響についての理解を深めていただければと思います。
 なお、「DV被害支援室poco a poco」では、DV被害者支援として、ア)女性および母子への暴力・DVへの相談、イ)「婚姻破綻の原因はDVにある」とする離婚調停に向けての支援、ウ)暴力(「暴力のある家庭環境で育った」を含む)で傷ついた心のケアをおこなっています。最初に、カテゴリーⅠ「はじめに」に目を通していただければと思います。




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