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[Ⅶ-5]<虐待>新聞事件簿。隣の家の子どもは大丈夫?子どもを助けてあげて!

<産経新聞>なぜ虐待死を防げないのか(1) そのとき学校は 海渡君事件で起きた「ボタンのかけ違い」 児童虐待

 
 <産経新聞>なぜ虐待死は防げないのか(2) そのとき児相は..20年間で虐待38倍、職員は2倍・・児童相談所、対応に限界 <産経新聞>虐待はどんな傷を残すのか(5) トラウマ、脳に影響 性的虐待8割に解離性障害
2010/07/20 23:13

 自宅近くを歩くと、この道を孫と連れだって買い物へ出かけた午後を思いだす。バスに乗れば並んで腰かけた場所を探し、涙がこみ上げてくる。東京都江戸川区で今年1月、虐待後に死亡した区立小1年、岡本海渡(かいと)君=当時(7)=の母方の祖母(52)は事件から半年になる今も、孫の面影を追う日々を過ごしている。
「小学校へ上がるまで私の家で預かっていたので、海渡が使ったおもちゃやミットとボールが家にある。思い出がたくさん詰まっている。今も毎日、事件のことばかり考えている」
 海渡君は1月23日夜、継父の健二被告(31)=強盗傷害容疑で再逮捕=と実母(23)による暴行後に転倒、意識を失って吐いたものをのどに詰まらせ、肺炎により翌朝死亡した。両親は傷害致死罪に問われ、裁判員裁判が9月28日から開かれる。
 事件直前の正月休み。祖母は海渡君と入浴中、背中や尻のかさぶたを見つけた。孫は理由を答えようとせず、祖母が涙を流すと「ばあちゃん、泣かないで」といたわった。昨年11月にはひざが腫れていて、継父に「たたくのはやめて」と伝えたこともあったが、それ以上強くは言えなかった。
 事件を検証した東京都の報告書によると、「外部の目」が初めて虐待に気づいたのは昨年9月初旬。28歳の男性担任が顔のあざを見つけ副校長らへ報告した。学校の結論はこうだった。
 「注意して見ていきましょう」
 文部科学省は平成16年、虐待の確証がなくても児童相談所などへ通告(通報)するよう通知しているが、学校は通告しなかった。虐待はその後、エスカレートした。専門家は指摘する。
 「これがボタンのかけ違いだった」

 ■通告者が対応者に逆転
 担任が顔のあざに気づいた同じころ、通院先の歯科医も左ほおのあざを見つけた。海渡君は歯科医に「パパにぶたれた。僕は悪いことはしてない。ママは黙ってみていた」と話した。歯科医は区の虐待通告先である「子ども家庭支援センター」へ通告した。
 センターの業務は通告への対応だが、児童虐待防止法で安全確認は学校などに協力を得られることになっており、学校へ任せた。学校は校長らが家庭訪問し、海渡君の顔が1・5倍に腫れ上がっているのを見ていたが、継父の「しつけだった。二度と殴らない。男の約束だ」との言葉をうのみにした。
 児童相談所に32年間勤めた経験を持つ「子どもの虹情報研修センター」研究部長、川崎二三彦さん(58)は「本来、学校は児童相談所やセンターへ通告する立場であるのに、通告しなかったため結果的にセンターから対応を任された。専門家でない通告者が、高い専門性を求められる対応者になってしまった。もし学校が抱え込むのでなく専門の児童相談所が対応していれば、『二度とやらない』という言葉で終わらせることはなかっただろう」と指摘し、こう続けた。
 「虐待死には突き詰めていくと共通項がある。よく『関係機関の連携が足りない』『もっと専門性を高めよ』などと叫ばれるが、こうした問題点を丁寧に見ていかない限り、虐待死は繰り返される恐れがある」

 ■関係機関の「関与あり」7割
 厚生労働省によると、年間4万件を超える児童虐待の児童相談所への通告元はここ数年、警察や近隣知人などが増えているのに対し、学校は減り続けている。
 神奈川県にある中学校の30代の女性教諭は「不潔な服装で給食をがつがつ食べたり、殴られたと訴えたりする子供がいても、周囲に相談すると『虐待かどうかは分からない』『通告するほどの確証がない』と言われる。そもそも、多くの教員は通告が一個人でできることを知らず、管理職の許可だけを気にしている」。
 虐待死を検証する厚労省の専門委員会が平成20年3月までの4年9カ月間に死亡した248件270人を分析したところ、児童相談所や市町村の保健センター、福祉事務所、保育所、病院、学校など、関係機関が関与しながら死亡した例が168件と67%に上った。
 全国の虐待死は心中を除いても年間50~60人。週に1人のペースで新たな「海渡君」が生まれている。自治体には近年、海渡君事件のような虐待死を検証する責務が課されており、報告書はすでに100通以上になる。そのどれもが似た文句で始まっていた。
 《虐待を受け死亡するという痛ましい事件が…》
 われわれは何度、同じ言葉を繰り返せばいいのか。
 児童虐待の問題を考える連載の第3部は、児童相談所など「社会的介入」をめぐる課題を考えてみたい。



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