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[Ⅶ-5]<虐待>新聞事件簿。隣の家の子どもは大丈夫?子どもを助けてあげて!

<産経新聞>虐待はどんな傷を残すのか(4) 「ママが来る! 怒られる!」夜鳴きする子供たち 矛盾噴出の児童擁護施設

 
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2010/05/26 02:55

 真っ暗な板張り廊下に幼子の泣き声が響いていた。北関東の田園地帯にある児童養護施設。午後11時、幼稚園児の森田優斗君(5)=仮名=は怖い夢を見たのか大声を上げながら廊下へ出てきた。
「大丈夫」。泣き声を耳にして4人部屋から起きてきた中学3年の少女(14)が小さな肩を抱き寄せ、あやした。優斗君は3人部屋へ戻り、やがて静かな寝息が聞こえてきた。
 この施設では5歳から18歳までの41人が共同生活を送っている。男性施設長(56)によれば、その7割は親の虐待から保護された子供たちという。
 優斗君は継父による心理的虐待を受けた。「お前なんかいらない」「なんでウチにいるんだ」…。心身の発達が遅れがちで、幼い顔つきは年長組には見えない。最近実母から電話があったものの、「もう切っていい?」とそっけなかった。
 小学1年の男児(6)も最近まで夜泣きがやまなかった。実母から身体的虐待を受けた経験を持ち、夜、泣きながらこう叫んで職員にしがみついてきたという。
 「ママが来る!」
 「ママに怒られる!」

 ■足りない受け皿
 厚生労働省によると、児童養護施設などの施設や里親のもとで暮らす「社会的養護」を受けている子供は平成20年の調査で4万1602人。昭和36年以来47年ぶりに4万人を超えた。
 昭和30年代までは戦災孤児や経済的な理由で施設へ来る子供が大半だったが、平成20年の調査では全体の50・9%が「虐待を受けた経験がある」と答えた。
 虐待の急増に受け皿が追いつかず、都市部を中心に施設は満員状態になっている。北関東のこの施設も東京都から委託を受け、41人全員が都内の子供だった。
 小学6年の石川翔太君(11)=同=は実父から身体的虐待を受け、幼稚園の年長組だった5歳のときにこの施設へ来た。今も頭部に無数の傷跡が残る。
 足立区から来たといい、「東京、遠いね」とぽつり。家に帰りたいか尋ねると、「帰りたくない。パパが怖いから」と答えた。
 「施設は遊びも勉強も楽しいけれど、叩(たた)かれたことは忘れることはできない。たまに思いだす。自分がいらいらしたとき思いだす」

 ■施設内で虐待
 子供たちがようやく寝静まった午前0時、男性職員(38)が児童の洗濯物を一枚一枚たたんでいた。
 児童養護施設は慢性的な人手不足だが、国の職員配置基準は昭和54年から31年間変わっていない。職員は「宿直は私1人。夜泣きする子供たちを寝かしつけるころには、空が明るくなっている。虐待による深い傷を負った子供一人一人に適切なケアをするには、あまりに不十分だと思う」。
 一方、施設職員が子供を虐待する「施設内虐待」は全国で年間十数件が報告されている。中部地方の県立病院に勤めるベテラン医師によると、中規模の児童養護施設で数年前、子供同士の性的虐待があった。調査したところ、35人ほどの入所児童で被害も加害もなかったのは2人だけだった。
 医師は「相関図を作ると男児から男児、男児から女児、女児から女児、女児から男児とすべての組み合わせの加害行為があった」。性的虐待を受けた子供が適切なケアを受けないまま入所してきて、その子供から加害が連鎖したという。
 都内の児童養護施設で施設長を務める黒田邦夫さん(57)は「かつて孤児院と呼ばれた児童養護施設は、そもそも虐待の傷を癒やす専門施設ではない。その矛盾が今、さまざまな面で噴き出している」と話す。



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